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スタッフブログ

2023.03.13

髙島屋大阪店 『第69回 日本伝統工芸展』

チラシと出品目録

殆どの作品はガラスケースを通さずに鑑賞できたので、作品に触れないように気をつけつつも、可能な限り近づいてじっと目を凝らして細部を見ることができました。会場は、ゾーン分けはされていましたが、パーテーションによる仕切りはなかったので、「あの作品、もう一回見たい!」と思うと気楽に行き来できたのが良かったです。
どれもこれも美しく繊細で貴重な技術を継承するものばかり。私の目にはすべての作品が甲乙つけ難く感じられました。ということで、今回は意外性やユーモアという観点から、印象に残った作品を以下、ご紹介します。
一つ目は、作品№228。江戸小紋着尺「Ken Ken Pa!」(小宮康義)。このタイトルは何?と思い、よーく見ると…細かく縦に並んでいる模様は、足跡。片足片足両足、片足片足両足。ケンケンパ、ケンケンパ。な~るほど、そういうことかと腑に落ちる何とも微笑ましい作品です。
二つ目は、作品№242。日本工芸会奨励賞を受賞した刺繍着物「仰ぐ」(武部由紀子)。曲線に目を奪われる作品が多い中、シャープな直線美が印象的です。ヨーロッパのカトリック教会の内部で、先が細くなっている塔を下から仰ぎ見たときのイメージだそうです。
三つ目は、作品№498。木芯桐塑木目込「継ぎだらけの堪忍袋」(福井道子)。既に何度も破裂して継ぎだらけになった堪忍袋。木目込み人形は、今にも破裂しそうなパンパンの堪忍袋の緒をギュッと握っています。「プンプン!」と吹き出しを付けたくなるような人間味溢れる表情が秀逸です。
『第69回 日本伝統工芸展』は3/14(火)まで開催。朝日友の会会員証の提示で無料になります(1人)。

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