スタッフブログ
2026.03.19
松伯美術館 『上村三代と京都市立芸術大学』
高低差を活かした庭園が見事です
写真撮影可の上村松篁「母子の羊」
上村松園、上村松篁、上村淳之の上村三代と京都市立芸術大学の関わりを、作品を通して辿る展覧会です。学ぶ立場であった学生の頃の作品もあれば、教える立場となり、学生から未熟ながらも奔放な刺激を受けながら描いた作品もあります。
印象的だったのは松篁が、入学早々に先生である入江波光から、ものの見方が概念的であると厳しく指摘されショックを受けたというエピソード。淳之もまた学生への指導の中で、人間の目は複眼ではないのだから、どの角度からも同等の鮮明さで見えているわけではないといった内容のことを語っており、写実を追求しながらも、皆が共有する概念ではなく、独自の視点を作品に乗せることを重視する点は共通しています。先生の手厳しい批評から、ずっと探り続けてきたテーマに一つの区切りがついた作品が、ご本人も「エポック」だと語る上村松篁「花鳥」(展示は4/12まで)です。ただ「花(椿)」と「鳥」だけが存在する静かな作品ですが、そこには確かな生命の息吹が感じられます。
『上村三代と京都市立芸術大学』は5/24(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で10%割引になります(1人)。
JR・大阪城公園駅から約3分