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スタッフブログ

コンサート

2025.04.30

4/22(火)ヴェネツィア フェニーチェ歌劇場合唱団 大阪特別演奏会

「行け、わが想いよ、黄金の翼に乗って」の楽譜とフェニーチェ歌劇場のしおり

大阪・関西万博が開催されている今年だからこそ実現した特別企画の公演。ナビゲーターはABCラジオ「ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です」でお馴染みの三代澤康司アナ。オペラ・キュレーターとして井内美香さんがオペラの内容や曲が歌われる場面などについて、わかりやすく解説してくださいました。合唱団のみなさんは公演前日夕方に大阪入りして、公演翌日の朝には帰国というハードスケジュールだそうですが、疲れの見えない大迫力の歌声でした。中でもトゥーランドット「我らの皇帝陛下万歳…尊き父よ」のスケール感には圧倒されました。プログラムの最後はソプラノ・藤井素子さん、テノール・武井基治さんが登場して椿姫「乾杯の歌」。アンコールは、サプライズで日本語の「さくら、さくら」と、客席も一緒に合唱したナブッコ「行け、わが想いよ、黄金の翼に乗って」。ネガティブなニュースも多いですが、万博の神髄は、このような国境も世代も越えるボーダーレスな交流にあるのだと思います。相互理解が深まり自ずと思いやりが芽生えるような世の中を願う。そんな気持ちに溢れた公演でした。

2025.03.27

3/23(日)おいしいクラシック2025

浦川さん、来年もよろしくお願いします!

ウラウラ司会によるおいしいクラシックも今年で4年目。毎年楽しみにしてくださっているお客様もたくさんいらっしゃり、アットホームな雰囲気の中、美味しいだけでなく楽しい楽しい公演でした。全編見どころ、聴きどころばかりでしたが、特にピックアップしたいのは、「本日のこだわりメニュー」、テレマン「ターフェルムジーク第3部-2つのホルンのための協奏曲より第2楽章」。ホルンの細田さんと小曲(こまがり)さんがステージの前で演奏してくださったので、ホルンのベル(広がった先端部分)に右手を入れて音を調整する様子がよく見えました。後半の最初は、指揮者体験コーナー。11歳の女の子とラジオの常連リスナーのリンダさん。お二人とも指揮も最後の決めポーズもバッチリでした。スペシャルメニューは、山際きみ佳さんのカルメン。ウラウラの表現を借りれば、「宝塚にいらっしゃいました?」と聞きたくなるほど、歌はもちろん演技も素晴らしかったです。米田覚士さんの指揮はキビキビとしていてとても明快。クルクルとリズミカルに動く指揮棒。米田さん、運動神経良さそう。客席には「ウラのウラまで浦川です」水曜レギュラーの角田龍平弁護士と月曜・木曜レギュラーの芸能記者の中西正男さんがいらっしゃっていました。角田さんは鮮やかな桜色の装い。ウラウラ曰く「角田さん目立つわ~」。一方、中西さんは黒一色のシックな装い。姿勢が良く品のある佇まいでカッコよかったです。
ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」は月曜から木曜の15時からの放送です。

2025.03.21

3/16(日)三浦文彰&清水和音 ベートーヴェン・ヴァイオリンソナタ全曲演奏会 第3回

雨の降る寒い一日でしたがたくさんの熱心なファンの方にご来場いただきました

ベートーヴェン・ヴァイオリンソナタ全曲演奏会、最終回の第3回目。朝日友の会の主催は第3回のみですが、ヴァイオリン・ソナタの最高傑作とも言われる第9番「クロイツェル」を含むプログラムです。本公演では、三浦さん、清水さん、お二人が演奏に入る際の所作の美しさが印象に残りました。客電が落ちて演者がステージに現れると、客席側も「いよいよ始まる」という緊張感に包まれます。三浦さん、清水さんの自然で滑らかな所作は、その力みを和らげてくれて、スッと演奏の世界に引き込んでくれました。ヴァイオリンとピアノが対等に渡り合う演奏にも力みはなく、音符や休符や記号がクルクルと絡み合っていく様が浮かぶよう。洗練されたハーモニーによって、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの流麗な曲調が一層際立って感じられました。

2025.02.06

2/2(日)千住真理子 バレンタイン トーク&リサイタル

50周年記念のハンカチと
パンフレットが販売されていました

友の会からもお花を!祝祝!!

アンコールはバレンタインに
ちなんだ曲でした

今年は千住さんのデビュー50周年です。千住さんとバイオリンの歩みを振り返る、千住さんの想い出がたくさん詰まった曲に彩られたリサイタルになりました。
最初はラモー/鷲見三郎編「キラキラ星 変奏曲」、J.S.バッハ/千住 明編「2つのメヌエット」からスタート。幼い真理子ちゃんが懸命に弾く姿が思い浮かびます。そして、挫折しかけた千住さんがひたすら部屋で弾いていたというJ.S.バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ」。傍からは千住さんのキャリアは輝かしいばかりに見えますが、50年間ただただ何の悩みもなく歩んできたなんてことはありません。苦しんで、でもやっぱり音楽に癒されて…様々な心の機微がバイオリンによって紡がれていきます。
後半は、ベートーヴェンの「ロマンス 第2番」に始まり、お兄さんの千住明さん作曲の「あの日”That day”」「風林火山 ~大河流々」。そして千住明さん編曲の歌曲へと続きます。教育者だったご両親と、それぞれ異なる分野で一流の仕事をされているお兄さんたち。そんな刺激的な環境も今の千住さんを育んだ要素の一つでしょう。もう一人のお兄さん、千住博画伯デザインによるフェイラーのハンカチが会場で限定販売されていましたが、休憩時間には貴重なハンカチを求めるお客様の行列が長く連なり、あっという間に完売してしまいました。
この後も1年かけて、日本各地で様々な公演が企画されていますが、オケと協演するときと、ソロやピアノ伴奏で弾くときでは音の出し方が全く異なるそうです。オケと一緒のときは輪郭をくっきりとさせて。ソロのときは繊細な表現でお客様に千住さんの心の中まで入ってきてもらうように。こんなお話しを聞けるのもトーク&リサイタルならでは。今年も一層充実した公演を楽しませていただきました。

2025.01.17

1/11(土)21世紀の新世界

カサブランカの香りが漂っていました

寒波が到来し、緊迫感を覚えるような冷えた空気の日でした。今年の「21世紀の新世界」はピンと背筋の伸びるような「緊迫感」が心地よい演奏でした。チャイコフスキーの歌劇「エフゲニー・オネーギン」より“ポロネーズ”からスタート。2曲目は同じくチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。世界三大ピアノ協奏曲、世界四大ピアノ協奏曲など、名作について語られるときには必ず挙がるピアノ協奏曲の最高傑作です。松田華音さんのピアノは一見エレガントにさらっと弾きこなしているようで、その実、力強く真に迫る緊迫感に満ちていました。
後半は「21世紀の新世界」のテーマ、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」。恒例の公演なので、瀬山さんと関西フィルのタッグも慣れたもの…ではありますが、入念なリハーサルで細部を調整して臨まれていました。ここにも慣れに安住しない緊迫感があり、身の引き締まる思いで2025年を迎えることができました。

2024.12.25

12/21(土)藤岡幸夫のクリスマス・ファンタジア

サンタさん、1年振りです。今年も素敵なお召し物ですね。

恒例の大人気コンサート。今年はバラエティに富んだ幕の内弁当のようなプログラムでした。まずはクリスマスらしくアンダーソンの「そりすべり」と「クリスマス・フェスティバル」から始まり、オルガン・片桐聖子さんの演奏で、ソプラノ・村岡瞳さんの「アヴェ・マリア」。藤岡さんも「度胸がある」と評されていましたが、パイプオルガンの横から堂々たる歌いっぷり。ドヴォルザークの歌劇「ルサルカ」より“白銀の月”では、チェコ語で見事な歌を披露してくれましたが、兵庫県出身で奈良県在住、生粋の関西っ子の村岡さんは、お話しすると親しみやすい関西イントネーションでした。
後半は、J.シュトラウスⅡの喜歌劇「こうもり」より序曲からスタート。フンパーディンクの歌劇「ヘンゼルとグレーテル」より前奏曲、ハチャトゥリアン「仮面舞踏会」より“ワルツ”、レオンカヴァッロの歌劇「道化師」より間奏曲と、ストーリー性のあるラインアップ。クリスマスとは関係なくても、華やかで怪しげで、まるでオムニバス劇を観ているような楽しさがありました。ラストは鉄板で盛り上がるラヴェルの「ボレロ」。そしてアンコールはみんなで歌う「きよしこの夜」。きっちりと聖夜の厳かな雰囲気に終着しました。

2024.11.14

10/17(木)ザ・キングズ・シンガーズ コンサート

公演パンフレット・チケットなど

アンコール曲

1968年ケンブリッジ大学の卒業生によって結成され、英国が生んだアカペラの「王様」と言われる「ザ・キングズ・シンガーズ」。
今回はメンバーの一人が体調不良のため、来日が見合わせとなり、曲目が変更になりました。
しかし、初めから5人だったかのように全く違和感を感じない素晴らしいハーモニーでよく知られた曲を満喫し、さすがと感心しました。
メンバー交代で日本語での曲紹介にどんどんステージに引き込まれ、これぞサービスと心が躍り、それぞれの曲については、歌詞をじっくり聞くことから新たな魅力を発見できました。どの曲も素晴らしいのですが、特に「竹田の子守歌」「花は咲く」アンコールの「もののけ姫」という日本の歌と、彼らの声・ハーモニーのもつ哀愁がベストマッチで、心が洗われるような感動がこみ上げました。
声だけでこれほど非日常を楽しめることに驚き、幸福な時間を過ごすことができた贅沢なコンサートでした。

2024.10.29

10/20(日)及川浩治 オール・ショパン ピアノ・リサイタル

アンコールも含めて「オール・ショパン」でした

今年は、名曲と難曲がズラリと並んだオール・ショパンプログラム。「情熱のピアニスト」と称される及川さんですが、情熱だけではない様々な趣のショパンをみせてくれました。前半最後の”木枯らし”が特に印象的でした。及川さんのリサイタルで聴くのは初めてでしたが、表情豊かな演奏に圧倒されました。嬉しかったのはアンコール最後のノクターン”遺作”。個人的に及川さんの”遺作”が好きなので、内心で「キターッ」と快哉を叫ぶような気持ちでした。公演終了後は楽屋口でサイン会。ついさっきまで鍵盤の上を縦横無尽に動いていた手でペンを握りさらさらと。サインから音が流れるわけではありませんが、ショパンがリフレインしてきそうな特別感があります。及川さん、新幹線の時間が迫る中、ギリギリまでありがとうございました!

2024.09.30

9/23(月・祝)オーケストラ・アンサンブル金沢 大阪定期公演

公演パンフレット・チケットなど

アンコール曲

毎年大好評のオーケストラ・アンサンブル金沢の大阪定期公演。今年は2019年《ロン・ティボー》優勝及び3つの特別賞に輝いた新たな才能・三浦謙司をソリストに迎え、OEKパーマネント・コンダクター川瀬賢太郎の2人を中心に若き熱量あふれる指揮で聴衆を魅了しました。
サン=サーンス「死の舞踏」で妖しくも美しい調べで始まり、三浦さんを迎え、ラヴェル「ピアノ協奏曲」。三浦ワールド全開、唯一無二の世界観に引き込まれました。ソリストアンコールでは、ショパン:24の前奏曲より第15番「雨だれ」で異なる細やかな表現に魅せられました。

通常は休憩時間となる前半終了後に、川瀬さん三浦さんをはじめ楽団員がバケツを持って能登半島地震と豪雨災害の募金に客席をまわられました。アンサンブル金沢スタッフは実家が被災されたなど能登や輪島出身の方も多く、元々創設音楽監督を務めた岩城さんが阪神大震災で被災された際に行われたバケツ募金を受け継がれたとのことです。

ひと息ついて後半は、ブラームス「交響曲第2番」。のびやかな楽想と牧歌的な雰囲気にあふれたこの曲は、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」にちなんでブラームスの「田園交響曲」とも呼ばれる明るく輝かしい曲想に会場は大変な盛り上がりで、ブラボーの声が響きました。そして、公演の最終アンコールには川瀬さん明るい調と言われるニ長調の、ヤン・バン・デル・ロースト「カンタベリー・コラール」で締めくくられました。
避けようがない災害ではありますが、音楽を聴くことができる喜びと幸せに感謝し、できることで息の長い協力をとの思いを強くする公演でした。

2024.08.02

7/28(日)サマー・ポップス・コンサート

みなさま、猛暑の中ご来場いただきありがとうございました

サマー・ポップス・コンサートのプログラムは、元々はオーケストラ用でない曲が多いので、編曲も聴きどころの一つです。今年も、竹下清志さん、川上肇さん、三浦秀秋さん、三者三様のオシャレでスマートなアレンジが楽しめました。前半4曲目の「リベルタンゴ」は竹下清志さんの編曲。大人気曲なので、何度も演奏会で聴きましたが個性的なアレンジによって新たな魅力が加わり新鮮味がありました。前半6曲目は川上肇さん編曲の「オリーブの首飾り」。藤岡さんこだわりの速いテンポが心地よく恰好いい!後半ラストの「007メドレー」は三浦秀秋さん編曲。007シリーズを象徴するジェームス・ボンドのテーマから始まり、ロシアより愛をこめて、ゴールドフィンガーとムードのある曲に繋がり、またテーマに戻るという007のエッセンスが凝縮されたメドレーです。どの曲も待ってました!と言いたくなる名曲プログラム。銀幕のヒーロー、ヒロインたちに胸焦がれる、懐かしくもキュンとするコンサートでした。

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