スタッフブログ
コンサート
2026.02.17
2/8(日)小林愛実 ピアノ・リサイタル
大寒波の中ご来場いただいたお客様、ありがとうございました!
ラヴェル、シューマン、ショパンというピアノ曲の名手たちによる曲が並んだ、全編聴き応え満載のプログラムでしたが、個人的に今回の愛実さんの演奏で、大好きになった曲があります。ラヴェルの「クープランの墓」です。第一次世界大戦で命を落とした友人にそれぞれ奉げられる6曲からなる組曲で、中でも「トッカータ」は、私のような素人耳にもとんでもない難曲とわかります。原題「Le tombeau de Couperin」の「tombeau(トンボー)」は「追悼」を意味するそうですが、間に挟まれる繊細でキラキラした色彩豊かな音は、亡き人との想い出を懐かしく追想しているような趣です。クライマックスに向けてどんどん緊迫感が高まっていく様は圧巻。終演後もしばらくの間、ピアノの音が頭の中をぐるぐると回っているような感覚を味わいました。これからも小林愛実さんの定番レパートリーとして演奏していただきたいです。
2026.01.16
1/11(日)ウィンナー・ワルツ・オーケストラ
エルヴィラ・ハラシュティさんの豊かな歌声も素敵でした
華やかで陽気で心沸き立つような新年のウィンナー・ワルツ。演奏も歌も踊りも楽しめる、とても贅沢なコンサートでした。全曲シュトラウスのワルツというわけではなく、ブラームスのハンガリー舞曲第5番やレハールやカールマンの喜歌劇からの歌曲もあり、バラエティに富んだ構成。J.シュトラウス2世&ヨーゼフ・シュトラウス「ピチカード・ポルカ」は弦を指ではじくピチカート奏法で演奏される曲。ポロンポロンと素朴で味わい深い響き。ダンサーの方々は、曲ごとに衣装変えをして視覚も楽しませてくれました。エレガントなドレスとタキシードやチロル風の可愛らしい衣装など、曲のイメージを膨らませてくれます。
後半のヨハン・シュトラウス、ギャロップ「ため息」では、演者のみなさんが生の「ため息」をつきながらの演奏。ホールにコミカルな哀愁が漂いました。もちろんヤヴォルカイ兄弟の速弾きも!
アンコールもたっぷり4曲。オケのみなさんのサービス精神で、寒さも忘れそうな明るい新年を迎えることができました。
2025.10.22
10/13(月・祝)及川浩治 ピアノ・リサイタル
及川さん、デビュー30周年おめでとうございます
アンコールもリストでした!
デビュー30周年の記念すべき年。ベートーヴェン、ショパン、リスト、ワーグナーというラインナップには及川さんの積年の想いが詰まっていました。
特に後半で演奏された「メフィスト・ワルツ 第1番」と「ダンテを読んで~ソナタ風幻想曲」は、これぞ及川さんの真骨頂!と言える迫力。ピアノ・リサイタルでは指の動きが見える座席を希望されるお客様がよくいらっしゃいます。もちろん速く滑らかで美しい指の動きはとても見ごたえがあるのですが、及川さんの全身でピアノと一体化するかのような演奏は、どの座席のどの角度から見ても、心打たれるものがあります。定年のない演奏家にとって30年はほんの通過点。まだまだ40年、50年と、衰えることのない及川さんの情熱を見せ続けてください。円熟期を迎えるこれからの及川さんも楽しみにしています。
2025.09.25
9/23(火・祝)オーケストラ・アンサンブル金沢 大阪定期公演
本編の公演に加えて開演前にロビーコンサートもありました
光が反射して見えづらいですがシックな黒にかわいいデザインです
今年のOEK大阪定期公演はベートーヴェン・プログラム。前半は世界中から注目を集めるトム・ボローが初来日し、ピアノ協奏曲第5番「皇帝」を。癖がなく、とても素直で実直なピアノという印象を受けました。私はトム・ボローさんの背中側から見ていたのですが、指の動きだけでなく、腕全体の動きが美しい!ソリスト・アンコールはクライスラー/ラフマニノフ編「愛の悲しみ」。
後半は、交響曲第6番「田園」。瑞々しい緑が広がるのどかな田園風景、陽気な村人たち、激しい嵐、多彩な曲想が、ベートーヴェンの描く自然を表出させます。管楽器の澄んだ音色が清浄な空気を描き出し、深呼吸したくなるような清涼感を覚えました。
アンコールは、ビゼー「アルルの女」組曲よりアダージェット。そして、阪神タイガースリーグ優勝を祝して「六甲おろし」!会場の手拍子とオケが一体になって上々な気分で終了。
ホワイエでは能登の復興を支援する「がんばろうNOTO」Tシャツが販売されていました。Tシャツ販売による収益は音楽による支援活動に充当されるそうです。OEKショップでも購入可能です。2,200円とお求めやすい価格ですので、是非、ご検討ください。
2025.07.30
7/27(日)サマー・ポップス・コンサート
アンコールはサマー・ポップスの定番「ルンバ・キャリオカ」
酷暑の中、たくさんのお客様にご来場いただき、ありがとうございました。今年もお客様の熱意に応える、ワクワクが止まらないプログラムでした。
前半は、生誕100年を記念してポール・モーリアの厳選7曲。といっても、生誕年にかかわらず、サマー・ポップスではポール・モーリアの登場率は高いのですが……藤岡さん解釈のスピード感ある「オリーブの首飾り」は特に聴きどころです。
後半は勇ましく壮大な松本零士アニメから「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」、一転して哀愁漂う歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲。個人的に大好きな名曲「大江戸捜査網」を含む時代劇音楽メドレー、マツケンサンバⅡ。「ルパン三世のテーマ」はスピード感溢れるパートからムーディなパートへ、そしてまたひたすらカッコいいメインテーマに戻る展開に物語性があり、編曲の面白さを楽しめました。本編最後は「パイレーツ・オブ・カリビアン」メドレー。
藤岡さん曰く、昨年まではチャイコフスキーを弾くようにと指示していたが、今年はマーラーを弾くようにポップスを演奏しようと関西フィルに指示出ししたそうです。ドラマティックで壮大なマーラーは、まさに今年のプログラムにピッタリです。マーラーを彷彿とさせるポップス、みなさまもお楽しみいただけましたでしょうか。
2025.07.24
7/20(日)小林研一郎の「夏休み・名曲招待席」
コーダの転調で一気に増す不穏な高揚感がたまりません
今年もコバケン節は健在でした。荘厳、重厚なワーグナーに始まり、哀しくも美しい「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲、ドナウ川とモルダウ川の流れを堪能し、後半はビゼー没後150年メモリアル、最後は定番「ボレロ」とオールスターの名曲招待席となりました。
マエストロのお話で印象的だったのは、ワルツの解説。同じ3拍子でも、「イチ・ニー・サン」と「アインス・ツヴァイ・ドライ」では違う。ハンガリー語の「エジ・ケットゥ・ハーロム」もまた違う。同じリズムで1・2・3じゃ面白くない。ダンサーにとっては、一定のリズムの方がステップを踏みやすいのでは?と思いましたが、ここはコンサートホール。ダンサーに気をつかう必要はありません。変化に富んだ緩急のあるドナウは、彩り鮮やかで聴きごたえがありました。
オケの編成は約80人。昨年と同じはずなのですが、今年は例年よりも人数が多く感じられました。それだけ音に深みがあったということなのでしょう。マエストロは時々音のシャワーを浴びているような動きをされますが、客席にいても、まさに気持ちよくシャワーを浴びた気分になれました。
2025.06.24
6/14(土)前橋汀子&弦楽ストリングス
衣装は前半は白と黒のモノトーンドレス、後半は赤のシフォンドレス
梅雨空で足元の悪い中でしたが、たくさんのお客様にお越しいただきました。昨年、右肩の腱板断裂の手術をされて、リハビリを経て今年2月に復帰された前橋さん。そんな苦難を乗り越えられた事情を忘れるくらい変幻自在の見事な演奏に引き込まれました。リハーサルでは、自ら客席に降りて聴こえ方を確認し、ストリングスのバランスを調整するなど、本当にキビキビと精力的に動かれていました。
公演は、ヴィヴァルディの「四季」に始まり、バッハ「シャコンヌ」、マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲、マスネ「タイスの瞑想曲」、サン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」などクラシックの名曲の数々に加えて、本編最後は「ひまわり」「シェルブールの雨傘」「ある愛の詩」と映画音楽の名曲も。後半の半ばに挟まれたドヴォルザークの「わが母の教え給いし歌」と「スラヴ舞曲op.72-2」は、前橋さんのヴァイオリンとストリングスの音の重なりが曲の抒情性をより一層引き立てていて、とても印象的でした。ヴァイオリン特有の尾を引く音とピチカート奏法で紡がれる歯切れの良い音。弦楽器の多面的な魅力が、弦楽ストリングスとの協演でよく伝わってきました。アンコールはお客様も大好きな「川の流れのように」と「ハンガリー舞曲第5番」。前橋さんとお客様の相思相愛の素敵な関係性を象徴するような曲で締め括られました。
2025.04.30
4/22(火)ヴェネツィア フェニーチェ歌劇場合唱団 大阪特別演奏会
「行け、わが想いよ、黄金の翼に乗って」の楽譜とフェニーチェ歌劇場のしおり
大阪・関西万博が開催されている今年だからこそ実現した特別企画の公演。ナビゲーターはABCラジオ「ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です」でお馴染みの三代澤康司アナ。オペラ・キュレーターとして井内美香さんがオペラの内容や曲が歌われる場面などについて、わかりやすく解説してくださいました。合唱団のみなさんは公演前日夕方に大阪入りして、公演翌日の朝には帰国というハードスケジュールだそうですが、疲れの見えない大迫力の歌声でした。中でもトゥーランドット「我らの皇帝陛下万歳…尊き父よ」のスケール感には圧倒されました。プログラムの最後はソプラノ・藤井素子さん、テノール・武井基治さんが登場して椿姫「乾杯の歌」。アンコールは、サプライズで日本語の「さくら、さくら」と、客席も一緒に合唱したナブッコ「行け、わが想いよ、黄金の翼に乗って」。ネガティブなニュースも多いですが、万博の神髄は、このような国境も世代も越えるボーダーレスな交流にあるのだと思います。相互理解が深まり自ずと思いやりが芽生えるような世の中を願う。そんな気持ちに溢れた公演でした。
2025.03.27
3/23(日)おいしいクラシック2025
浦川さん、来年もよろしくお願いします!
ウラウラ司会によるおいしいクラシックも今年で4年目。毎年楽しみにしてくださっているお客様もたくさんいらっしゃり、アットホームな雰囲気の中、美味しいだけでなく楽しい楽しい公演でした。全編見どころ、聴きどころばかりでしたが、特にピックアップしたいのは、「本日のこだわりメニュー」、テレマン「ターフェルムジーク第3部-2つのホルンのための協奏曲より第2楽章」。ホルンの細田さんと小曲(こまがり)さんがステージの前で演奏してくださったので、ホルンのベル(広がった先端部分)に右手を入れて音を調整する様子がよく見えました。後半の最初は、指揮者体験コーナー。11歳の女の子とラジオの常連リスナーのリンダさん。お二人とも指揮も最後の決めポーズもバッチリでした。スペシャルメニューは、山際きみ佳さんのカルメン。ウラウラの表現を借りれば、「宝塚にいらっしゃいました?」と聞きたくなるほど、歌はもちろん演技も素晴らしかったです。米田覚士さんの指揮はキビキビとしていてとても明快。クルクルとリズミカルに動く指揮棒。米田さん、運動神経良さそう。客席には「ウラのウラまで浦川です」水曜レギュラーの角田龍平弁護士と月曜・木曜レギュラーの芸能記者の中西正男さんがいらっしゃっていました。角田さんは鮮やかな桜色の装い。ウラウラ曰く「角田さん目立つわ~」。一方、中西さんは黒一色のシックな装い。姿勢が良く品のある佇まいでカッコよかったです。
ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」は月曜から木曜の15時からの放送です。
2025.03.21
3/16(日)三浦文彰&清水和音 ベートーヴェン・ヴァイオリンソナタ全曲演奏会 第3回
雨の降る寒い一日でしたがたくさんの熱心なファンの方にご来場いただきました
ベートーヴェン・ヴァイオリンソナタ全曲演奏会、最終回の第3回目。朝日友の会の主催は第3回のみですが、ヴァイオリン・ソナタの最高傑作とも言われる第9番「クロイツェル」を含むプログラムです。本公演では、三浦さん、清水さん、お二人が演奏に入る際の所作の美しさが印象に残りました。客電が落ちて演者がステージに現れると、客席側も「いよいよ始まる」という緊張感に包まれます。三浦さん、清水さんの自然で滑らかな所作は、その力みを和らげてくれて、スッと演奏の世界に引き込んでくれました。ヴァイオリンとピアノが対等に渡り合う演奏にも力みはなく、音符や休符や記号がクルクルと絡み合っていく様が浮かぶよう。洗練されたハーモニーによって、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの流麗な曲調が一層際立って感じられました。
- 1 / 8
- »