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2026.03.09
美術館「えき」KYOTO 『ヤマザキマリの世界』

原画がズラッと展示されています

食っちゃ寝のパンダさんに癒されます

いつかヤマザキさんが描く天正遣欧少年使節を読みたいです
漫画家、エッセイスト、画家、ラジオパーソナリティ、リポーター。多彩な顔をもつヤマザキマリさんですが、元々の専門はイタリアのアカデミア美術学院で学んだ北方ルネサンスの肖像画です。「北方」とは、現在のドイツ、オランダ、ベルギーの辺りを指します。亜麻仁油の産地であったことから、15世紀初頭に亜麻仁油を使った油絵具が使われるようになりました。それまで主流だったテンペラ絵具に比べて乾燥が遅いため、色を混ぜたりぼかしたりすることができる、厚塗りして質感を変えられるなどの特徴があります。そんな素地を持つヤマザキさんの油絵の肖像画は必見です。ヤマザキさんを「博覧強記」と評する山下達郎さんの依頼で、山下さん、浄瑠璃師の桐竹勘十郎さん、落語家の立川志の輔さんの3点が展示されています。油絵独特の立体感のある写実的な肖像画は、写真とはまた異なる情感を湛えていました。
もう1点印象的だったのは「美術館のパルミラ」。IS(イスラム国)によって殺害された考古学者ハレド・アサド氏に捧げられた短編です。かつてシリアで過ごしたこともあるヤマザキさん。ISによる爆破で今や廃墟と化してしまった世界遺産パルミラを、特別な思いを込めてセリフなしで描かれています。私も、かつてパルミラで普通に洗濯物が干されているのを見て、世界遺産の中に洗濯物?!と衝撃を受けたことを思い出しました。もうあの光景が美術館の中にしか存在しないことが残念でなりません。
『ヤマザキマリの世界』は3/30(月)まで開催。朝日友の会会員証の提示で優待料金に割引になります(4人)。
JR・大阪城公園駅から約3分