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スタッフブログ

美術館・博物館

2022.06.04

庵野秀明展に行ってきました

会場を入ってすぐ、新聞一面広告にもなった庵野監督の仮面ライダーパネルがお出迎え。
その横には、安野モヨコさんの監督画もあります。
これが似ていてカワイイです。

監督の制作物として最初にあったのは、中学・高校時代の油彩の静物画。
監督もここからスタートしたのかと、感慨深く見ました。
さらに進むと「風の谷のナウシカ」に関わっている頃の宮崎駿監督の「らくがき、メモ等」が展示してあります。
作画のアドバイスもあるのですが、「はやくカットあげろ」「寝すぎ」などのお小言もあり
庵野監督の怒られていた時代が覗けて嬉しくなりました。
私が一番心打たれたのは、監督の頭の中が垣間見える膨大な直筆資料など。
絵コンテをはじめ、「シン・ゴジラ」では役名の横に人物像が書いてあったり、
「シン・エヴァンゲリオン劇場版」では、大きな模型まで作ったり。
一から作り出し形にするまでに、大きなエネルギーが注がれているのを感じました。

会場は動画を除き、多くが写真撮影OK。
新聞広告にもよく出ているエヴァンゲリオンを撮ろうとしたら
あまりにも大きく、何度か後退し構え直しました。
最後は、広告でお馴染みのウルトラマン・ゴジラ・仮面ライダーが3人そろってお見送り。
壁に小さく、監督自らの直筆メッセージも飾ってありました。
大きな応援を貰った気分で、会場を後にしました。

『庵野秀明展』は6/19(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で一般を1人のみ半額になります。

2022.05.20

奈良県立美術館 『寿ぎのきもの ジャパニーズ・ウェディング展』

「きれいなお衣装をいっぱい見る」「婚礼儀式のもつ社会的意味合い」「人の一生と婚姻習俗」、色々なテーマを見て取れる展覧会でしたが、中でも興味深かったのが「吉祥文様の変遷」です。蓬莱(松竹梅鶴亀)、桐、橘、牡丹、菊、王朝風、鳳凰、etc.…新郎新婦の幸福を願う象徴として、時代とともに多様化していきます。
白、赤、黒の婚礼三原色は、それぞれ昼・夕方・夜を表していたそうです。時代が下ると中間色の青も加わり、色彩を表す日本語の語彙との関連性が読み取れます。
着物以外でも、豪華な蒔絵の武家の婚礼調度や長野の豪商である田中本家婚礼料理の再現も見どころの一つです。
どれもこれも綺麗で目の保養になりましたが、それでも今回は強硬に1点、お気に入りを絞ります!作品番号52「縹繻子地薬玉模様打掛」です。「縹(はなだ)色」の深みのある青地に、繊細な模様で形作るくす玉の丸いフォルムと房の流麗なラインが目を引きました。
『寿ぎのきもの ジャパニーズ・ウェディング展-日本の婚礼衣装-』は6/19(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で200円引きになります(5人まで)。

多くの作品が前後期で展示替えされます

現代の代表的婚礼衣装、白無垢

2022.05.17

龍谷大学 龍谷ミュージアム 『ブッダのお弟子さん 教えをつなぐ物語』

龍谷大学 龍谷ミュージアムは京都の中心部にあります

ベゼクリク石窟15号窟 回廊壁画の復元

あまり仏教に通暁していない者には敷居が高いかも、という先入観を壊してくれる面白い展覧会でした。鬼子母神や提婆達多(ダイバダッタ)のエピソードが描かれた作品はドラマティックで、十大弟子の個性に着目した豆知識解説は、お弟子さんたちを身近に感じさせてくれます。
一押し作品はこちらの5点。
・作品番号11 鬼子母掲鉢図…樹木も昆虫も魚も擬人化されていて、魚から足が生えています。
・作品番号15 釈迦御一代記図会…葛飾北斎の手になる挿絵は迫力満点。
・作品番号33 木造十大弟子立像…写実的な表情をもつ立像は今にも動き出しそうです。
・作品番号45 笠置曼荼羅…細やかな筆致が美麗。
・作品番号69 五百羅漢図…僧院生活の日常が描かれています。キチンと揃えられた履物に注目!
近年色々なものを擬人化したゲームやアニメ、漫画をよく目にしますが、擬人化に歴史あり。今に始まったことではないのですね。
『ブッダのお弟子さん 教えをつなぐ物語』は6/19(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(4人まで)。

2022.05.12

中之島香雪美術館 『来迎~たいせつな人との別れのために』

平安時代に浄土信仰が広まった背景には、苦しい現世への諦念があったと考えられますが、確かに阿弥陀如来がたくさんの菩薩を引き連れて、お迎えに来てくれる様は神々しく、この世への惜別の思いを薄め、同時に極楽浄土への期待感を高めてくれます。
本展で特にお薦めしたいのは、まずは『二河白道図(にがびゃくどうず)』です。「二河白道」とは、極楽往生を願う心の比喩で、水の河は欲望や執着を、火の河は憎悪や憤怒を表しています。この二つの河の間に細い道(白道)があり、二河に表される煩悩を捨てて、阿弥陀や釈迦に励まされながら極楽に至るというものです。わかりやすい図解のような構成になっており、作品番号24から27まで並んでいる4点の細部を比較しながら鑑賞することができます。
次に作品番号32『阿弥陀如来立像』。この阿弥陀様は、全長1mほどですが、ガラスケースの中にお立ちになられているので、ケースの高さも含めると2mくらいになるでしょうか。この高さが絶妙で、正面に立って見上げるとバッチリ目が合います!阿弥陀様とジーッと見つめ合ってしまいました。こちらはマスク越しですがニコッと笑ってみると、心なしか阿弥陀様もニッと笑ってくれたような…大丈夫です。気は確かです。
そしてもう1点。作品番号42『戯画図巻』です。こちらは単純に題材が面白い!日蓮と法然が腕相撲をしています。勝負の行方やいかに?!
『来迎~たいせつな人との別れのために』は5/22(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(2人まで)。

チラシと作品リスト

2022.05.10

京都市京セラ美術館 「ポンペイ展」

京都市京セラ美術館で開催中の「ポンペイ展」へ行きました。あいにくの雨ですが、休日とあってにぎわっています。会場に入ると、大型スクリーンに街が火砕流に飲み込まれる様子(イメージ)が映し出され、場内では、発掘された遺物とともに施設や邸宅の一部が再現され、当時の人々の暮らしが体験できるようになっていました。
フレスコ画や精緻なモザイク画は、永年灰に覆われていたためか、損傷が少なく良い状態を保っています。アサヒメイトでもご紹介したブロンズ像「踊るファウヌス」は、邸宅の玄関広間で主や客人の目を楽しませていたようです。伸ばした手の指や背中の筋肉が躍動感にあふれ、それゆえ人々を襲った悲劇と世の儚さに胸が締めつけられました。
会場は撮影OKで、あちこちからスマホのシャッター音が響きます。とりわけ注目を集めていたのが、炭化した大きなパン。近くには食卓に置かれたパンの静物画があり、私も思わず見比べてしまいました。
「ポンペイ展」は何度か来日しており(2001年には神戸)、今回はその「決定版」とのこと。現地では発掘作業が続いており、これっきりではないと思いますが、ぜひ会場へ足を運び、古の人々の暮らしに思いを馳せてください。
会期は7月3日まで。朝日友の会会員証で1人200円引き、同伴3人まで100円引きです。

ファウヌスは、古代ローマの森の神

丸焦げになってしまった、ふかふかのパン(右奥)。
いちじく(左奥)やブドウ(手前)も。

2022.04.28

神戸市立博物館 『大英博物館 ミイラ展~古代エジプト6つの物語~』

一部、撮影可のエリアがあります。

平日限定のハガキをいただきました。

神戸市立博物館で開催されている『ミイラ展』に行ってきました。会期が長いのでアサヒメイトでは1月号から5月号まで5号連続でご案内しており、またもや「赤アメンイリイレト青アメンイリイレト黄アメンイリイレト」を練習する時間はたっぷりありました(エジプトといえば早口言葉!)。
かつては生きた人であったミイラ。おそらく多くの人が、生々しい生死とは切り離し、鑑賞の対象物として客体化することで、平然と対峙できているのではないでしょうか。でも本展では、最新の研究から明らかになったミイラの個の属性をあわせて紹介することで、彼らもかつては同じ地球上で生活していた人であったという事実に我々を立ち戻らせてくれます。食品やアクセサリー、楽器、子どものおもちゃなど、生活に密着した展示品は、彼らが生きた時代の日常はどのようなものだったのかという想像を助けてくれました。
今回のお気に入りは、作品番号174「メリセクメトという子供の葬祭用ステラ」です。状態の良いステラがたくさん展示されていましたが、鮮やかな彩色が特に印象に残りました。また4人目のミイラ、タケネメトのコーナーは、タケネメトのミイラ、内棺、中棺、外棺が同じスペースに連続して展示されており、興味深いものでした。外棺は大きくて迫力があるのですが、ミイラ本体は外棺よりもずっと小さく、布でグルグル巻かれエコノミー症候群になりそうな状態で、ストレッチしたいだろうなぁなどと考えてしまいました。
2時間以上かけましたが、それでも時間が足りず、最後は閉館時間が近づき駆け足になってしまうくらい充実した鑑賞となりました。
『大英博物館 ミイラ展~古代エジプト6つの物語~』は5/8(日)まで開催。「事前予約優先制」です。GW期間中は混むかもしれませんので、事前予約してから行かれることをお勧めします。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(5人まで)。

2022.02.22

歴史的資産の保存について考える

グッズを購入することも多少の貢献にはなるでしょうか??

北京五輪が終わり、これから何を楽しみにすればいいのか…と思っているところに、更に残念なお知らせが!東京・日野にある土方歳三資料館が今年の10月末で一旦休館するそうです。理由は「個人での運営に限界を感じて」とのこと(土方歳三資料館公式ツイッターより)。
幕末に志士たちが集ったことで知られる、京都・清水にある明保野亭も2020年2月から休業しており寂しい限り。いずれも完全な閉館・閉店というわけではないようなので、復活を待ちたいところです。
幕末関連施設といえば、朝日友の会の提携施設だと、「霊山歴史館」、「角屋 もてなしの文化美術館」があります。霊山歴史館では現在「会津藩主・松平容保と新選組」が開催中。「角屋 もてなしの文化美術館」は2021/12/16~3/14までは休館期間なので、次の展示は3/15からです。直接運営に携わっていない者としてできることは限られていますが、歴史的資産の保存のためにも、展示施設に積極的に足を運ぶよう意識していきたいものです。
『会津藩主・松平容保と新選組』は5/15(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で一般が団体料金に割引になります(全員)。

2022.01.11

京都国立近代美術館 『上野リチ』

まず感じたのは、上野リチが手掛けたデザインには、不快に感じる要素が全くないということ。例えばこれが芸術であれば、作者の強い主張がときには観るものに嫌悪感を惹起することもあります。もちろんそれが悪いということではありません。不快なものを直視することも必要です。でも壁紙、テキスタイル、小物入れ、マッチ箱カバーなど、日常的に視界に入るもののデザインは、不快なものであってほしくない。上野リチのデザインは刺激的すぎず、かといって無味無臭なわけでもなく、やさしく細胞を活性化してくれるような心地よさがありました。
どれもこれも素敵なものばかりで、あまり絞り込めなかったのですが、今回のスペシャルお気に入りは以下の4点。
・Ⅰ-2-31リキュールグラス…シャープなデザインでありながら柔らかい色合いが繊細な造りのグラスにピッタリ
・Ⅱ-2-03そらまめ…色違いで3種展示されていましたが、薄藤色か浅紫のような淡い紫色のものが好みです
・Ⅱ-2-18クレムリン…堅牢で近寄り難いイメージですが、上野リチの手に掛かればポップで親しみやすいデザインに
・Ⅱ-2-23ボンボニエールのデザイン…アマビエに似ていて気になる
『上野リチ ウィーンからきたデザイン・ファンタジー』は1/16(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(3人まで)。

ポストカード、クリアファイル、一筆箋、マスキングテープ、トートバッグetc.グッズも色々ありました

2021.12.16

中之島香雪美術館 『中国の漆器』

今でも日用品として生活の中に馴染んでいる漆器ですが、改めて芸術品として鑑賞すると、奥深い表現や多彩な技術に驚かされます。本展は、Ⅰ.彫漆(ちょうしつ)、Ⅱ.螺鈿(らでん)、Ⅲ.無文漆器(むもんしっき)、Ⅳ.存星(ぞんせい)、Ⅴ.箔絵・嵌骨(はくえ・がんこつ)、Ⅵ.蒟醤・天川・独楽(きんま・あまかわ・こま)と、主に技法ごとの分類で構成されており、技術的な側面に着目しつつ鑑賞を進めることで、新鮮な見方ができました。
今回のお気に入り作品は、作品№41「三酔図螺鈿香合」(さんすいずらでんこうごう)と作品№46「黒漆天目台」(くろうるしてんもくだい)。「三酔図螺鈿香合」は、酒に酔ってゴキゲンな三人の人がじゃれ合っている様子がモチーフになっています。螺鈿のニュアンスと相まって活き活きと表現されており、なんだかお酒の匂いが漂ってきそうでした。「黒漆天目台」は、同名称の作品が№45と46に並んでいるのですが、№45は漆黒、№46は栗色で、この栗色がとても格調高く深みがあり、シンプルな造形を引き立てているように感じました。
『中国の漆器』は2022/2/23(水・祝)まで開催。朝日友の会会員証の提示で一般が団体料金に割引になります(2人まで)。

年内は12/26(日)まで、年始は1/8(土)からです

2021.12.09

「美術館めぐり」バスツアー 「和久傳ノ森で『安野光雅展』鑑賞とランチ」

京丹後の土地に合った樹木で森が再生されたそうです

和久傳特製ランチの前菜

この「美術館めぐり」バスツアーを始めた当初のコンセプトの一つとして、アクセスが悪くて個人ではなかなか行きづらい美術館にバスツアーで行っていただくというものがありました。今回の行先である和久傳ノ森はまさに、そのコンセプト通りの、個人では行きにくいところにあります。
和久傳ノ森の前に、まずは「丹後ちりめん歴史館」へ。日本一の絹織物生産地である丹後地方で1300年もの歴史をもつ丹後ちりめん。その繊細な肌触りの絹に触れました。特に模様の入ったジャガード織の白い絹地の美しさは格別です。また、繭から抽出されるセリシンというアミノ酸タンパク質が人間の肌に含まれる成分に極めて近く、美肌効果があるそうで、セリシンを使った化粧品や手袋なども販売されていました。
次はいよいよ和久傳ノ森。安野光雅館では、『安野光雅追悼展 イギリスの村』が開催中でした。どれもこれも優しいタッチで心癒される作品ばかりですが、特に気に入ったのは、『ヨークシャーの丘』と『ネス湖畔の館』。「ヨークシャー」といえば、まず思い浮かぶのが、エミリー・ブロンテ作『嵐が丘』。キャサリンとヒースクリフの激しい愛を象徴するような厳しい自然の荒野が広がっているイメージです。安野さんの作品では、豊かな緑が広がる穏やかな風景が描かれていますが、波打つ丘の隆起が『嵐が丘』の世界を連想させます。『ネス湖畔の館』は、草木の緑色と建築物の茶色が中心となる本展の作品の中にあって、ヒンヤリとした静謐な空気感を醸し出すネス湖の水が目を引きました。
最後は、道中で天橋立の絶景を鑑賞しながら、「元伊勢」と言われる歴史をもつ籠(この)神社へ。京都市内とは異なる、日本海側の京都の奥深い魅力に触れた一日でした。

2021.12.02

香雪美術館「庭園特別見学会」

長屋門形式の玄関棟

書院棟の下部と紅葉

新緑の5月にも企画していたものの、緊急事態宣言の発令によりやむなく中止しましたが、今度は紅葉真っ盛りの中、無事開催することができました。
庭園とはいっても、計算し尽された回遊式庭園とは異なり、可能な限り自然の地形が活かされたものです。起伏のある林の中を進みながら、重要文化財に指定されている「旧村山家住宅」を外から鑑賞していきます。ハーフ・ティンバー様式の洋館、屋根上部に村山家の家紋「鬼蔦」が象られた玄関棟、諫鼓鶏(かんこどり)の石像、藪内流の特徴を表す戸摺石(とずりいし)、でこぼことした立体的な造りの書院棟、どれも保存状態が良く、説明も興味深いものでした。
一見、鬱蒼とした茂みのようにも思えますが、よくよく見ると木は人工的になりすぎない程度に剪定されており、自然と人工物の調和が感じられます。鳥のさえずりも耳に優しく、たっぷりと癒しの時間を過ごせました。

2021.11.29

神戸ゆかりの美術館「ミロコマチコ いきものたちはわたしのかがみ」

 山は紅葉シーズンでにぎわっていますが、海に浮かぶ六甲アイランドへ足を運びました。目的は、神戸ゆかりの美術館で開催中の「ミロコマチコ」展。ミロコマチコさんは大阪府出身、絵本や本の装画などで人気の画家です。
 会場入口にはカモシカやクマのオブジェがあり、中に入ると、いきものたちの気配が充満しています。最初の展示は、即興で描いたライブペインティング。大胆に絵の具が交差し、よく見ると布切れが貼り付いています。これは、創作の時間を共有した画材や自らの服を閉じ込めるためだとか。画家の熱すぎる想いが伝わってきます。そして、動物の顔を正面から描いた絵には、ひとの顔が重なって・・。これはミロコさん自身、まさに展覧会タイトルにある「かがみ(鏡)」なのでしょう。絵本の原画や本の装画、高級ブランドの商品広告、そして新宿伊勢丹や無印良品のクリスマス・キャンペーンポスターなど、多彩な展開に驚かされました。
 2年前に奄美大島へ移住したミロコマチコさん。新作は「アサヒメイト」11月号、12月号でもご紹介した、亜熱帯の自然に影響を受けた作品の数々でした。それは森や海から感じる「何かの気配」。目に見えない感覚と向き合う、ミロコさんの次の展開がとても楽しみです。
 会期は12月19日まで。朝日友の会会員証の提示で団体割引(4人まで)。

会場入口にあるオブジェ

中には想像を超えるミロコマチコワールドが・・

2021.08.18

京都市京セラ美術館 新館「THE ドラえもん展 KYOTO 2021」

またまたスタッフHです。京都市京セラ美術館の「フランソワ・ポンポン展」と同時開催の「THEドラえもん展」へ行ってきました。ドラえもんの原画やアニメではなく、現代美術家28組によるアート展で、2002年開催に続く第2弾です。私自身、ドラ愛は低めなのですが、気になる作家の作品を見たくて立ち寄りました。
会場に入ると、村上隆さんの鮮やかな大型作品に圧倒され、蜷川実花さんのドラえもんとデートの写真にほっこり。そして目当ての山口晃さん。細密画で有名ですが、ゆるいタッチの漫画やエッセーも人気です。今回は漫画「ノー・アイテム・デー」を出品。夕暮れの部屋で「ぼくいつか死ぬの?」と語りかけるのび太。ドラえもんの返事に切ない表情になる、その1コマに胸がジーン・・。生と死に関しては、ドラえもんのひみつ道具も役に立ちませんね。
前回、ジャイアンにリボンをとられたドラミちゃんを描いた奈良美智さんは、「依然としてジャイアンにリボンをとられているドラミちゃん」を。悔しそうで悲しそうな顔に涙が浮かんでいます。そして、奈良さんが色鉛筆で描いたスケッチ、ドラミちゃんの「ポンコツ飛行艇」がたまらなくかわいい。
時間を忘れて、絵画や写真、オブジェ、映像など現代アートを満喫しました。ドラ愛があればもちろん、なくても十分に楽しめる展覧会です。
展覧会は9月5日まで。朝日友の会会員証の提示で団体割引(3人まで)。

ドラミ

「依然としてジャイアンにリボンをとられているドラミちゃん」

ドラ

館内あちこちにドラえもんが(これは作品でなく撮影用)

2021.08.13

京都市京セラ美術館「フランソワ・ポンポン展」

会場入口

小ぶりのシロクマは撮影OK

「アサヒメイト」のリニューアル作業に追われるスタッフHです。先日、京都市京セラ美術館で開催中の「フランソワ・ポンポン展」へ行ってきました。「ポンポン?人の名前?」とよく聞かれますが、19世紀末から20世紀にかけてフランスで活躍した彫刻家です。オルセー美術館にある大きなシロクマの像が有名で、雑誌やグッズなどで見たことがある人も多いと思います。
作品の魅力は、シンプルで洗練されたフォルム。作家の迷いのなさと信念を感じますが、それまで苦労も多かったようです。若い頃からロダンの工房で働き、人物像での研鑽を重ねます。しかし思うように世間から評価されず、動物彫刻家の道へ。サロンに出品した2.5mの石膏のシロクマが絶賛されたのは、67歳の時でした。ポンポンは当時珍しかったパリの動物園に足しげく通い、シロクマやヒョウの脚やしっぽ、そして歩く時の頭の傾きを何度も確認し、何年もかけて作品の細部を修正したそうです。
そこまで動きにこだわったポンポンですが、多くの作品に残した鳥たちはみんな羽を休めています。羽毛がなく、全体の骨格があるのみ。批評家の「毛や羽のない動物彫刻だ」という皮肉に対して、羽をむしられて駆け回る雄鶏のデッサンで返しました(カッコいい!)。実際に羽はなくても、丸みを帯びたフォルムからは、柔らかい羽毛や温もりを感じるから不思議です。
展覧会は9月5日まで。朝日友の会会員証の提示で団体割引(3人まで)。

2021.07.08

ぬりえをSNSに投稿でもれなくプレゼント! 堺 アルフォンス・ミュシャ館

左はポスターを見て、右は自由に塗りました

昨年新たに提携した堺 アルフォンス・ミュシャ館では、現在『カランドリエ ミュシャと12の月』展が開催されています。テーマとなっている「カランドリエ」(フランス語で「暦」)にちなんで実施されているカレンダーのぬりえイベントに挑戦してみました。
イベントの内容は
 1.堺 アルフォンス・ミュシャ館のホームページでミュシャのぬりえをダウンロードして印刷
 2.完成したぬりえの写真をSNS(Twitter、Instagram、Facebook)に投稿
    ※ハッシュタグ「#ミュシャと12の月」
 3.来館時に投稿画面を見せてプレゼントをゲット!
というものです。
普通の油性色鉛筆を使用したのですが、ミュシャの淡い色合いに倣うのが難しい!と同時に、その繊細な色彩センスを一層、感じることができます。
『カランドリエ ミュシャと12の月』は7/25(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(3人まで)。

2021.06.25

泉屋博古館 『ゆかた 浴衣 YUKATA』

外観0529

緑に包まれた泉屋博古館

カード0540

型紙(結び紐)と浴衣の見本裂

 浴衣の似合う大人の女性になりたかったスタッフHです。すでにいい大人ですが・・。歩く姿に自信がありません。
さて、梅雨の晴れ間、京都・鹿ケ谷にある泉屋博古館へ行ってきました。朝日新聞社主催の「ゆかた展」、本来は昨年夏の予定でしたが延期になり、ようやく開催です!
 展示は浴衣の歴史から近代へのデザインの変遷が中心。興味深かったのは、江戸時代にセミオーダーの注文方式があったこと。今でいうカタログを手にする女性(浮世絵)と、実際の生地のサンプルが展示されていました。
 また、たおやかな美人画を多く描いた日本画家・鏑木清方がデザインした浴衣の生地も。これは婦人雑誌の懸賞賞品だったそうです。単色で派手さはありませんが、優しく伸びやかな線で描かれた露草と猫じゃらしに心ひかれました。
展覧会は7月19日まで。前期(6月27日まで)・後期(6月29日から)で大幅な展示替えがあります。朝日友の会会員証の提示で20%割引(2人まで)。

2021.06.21

あべのハルカス美術館 『グランマ・モーゼス展 素敵な100年人生』

グッズも可愛いものがたくさん!

フォトスポット

『古代エジプト展』と同じくあべのハルカス美術館で開催されている『グランマ・モーゼス展』も、アサヒメイト3月号から4号連続で紹介させていただいた今春の目玉展覧会です。
グランマ・モーゼスの世界は、素朴で優しく温かく、人との触れ合いに飢えている今の時期は尚更、絵の中に入って仲間に入れてもらいたい気持ちになりました。本展のサブタイトルは「素敵な100年人生」ですが、彼女が授かった10人の子の内、死産や早逝などが原因で育ったのは5人。100年の間には当然辛く悲しいこともたくさん経験されたことでしょう。それでもやはり、その作品はありふれた日常への感謝と喜びに満ち溢れています。
今回のお気に入り作品は『ハロウィーン』です。グランマ・モーゼスには珍しく、月が浮かぶ夜の作品でハロウィン独特の怪しげな雰囲気が漂う中、子どもたちがイキイキとお祭りを楽しんでいる様子が伝わってきます。グランマ・モーゼスが描く人々は没個性的で、はっきり言えばみんな同じ顔なのですが、それでいて血の通った人間味が感じられるのは不思議です。作品以外に展示されている愛用の品々の中では、アメリカ国外で展示されるのは初めてという作業机が必見。天板を支える脚の部分に描かれた絵がとても素敵なので、是非じっくりとご覧いただきたいです。
『生誕160年記念 グランマ・モーゼス展 素敵な100年人生』は6/27(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で半額に割引になります(1人、同伴1人を団体料金に割引)。

2021.06.16

京都市京セラ美術館 『古代エジプト展 天地創造の神話』

『ヒヒを肩に乗せ、ひざまずく男性の像』

ビリケンさんみたいで愛嬌があってかわいい『パタイコスの護符』
小さくてすみません

アサヒメイト3月号から4号連続でご案内しました『古代エジプト展』に行ってきました。アサヒメイトに掲載した画像をずっと見ていた『パレメチュシグのミイラマスク』。漸く本物に対面できて感激もひとしおです。想いは募り、「赤パレメチュシグ青パレメチュシグ黄パレメチュシグ」×3の早口言葉まで言えるようになりました。(よろしければお試しください。結構難しいです。)
会場内は写真撮影可でオープンな雰囲気。スフィンクスやピラミッドを背景にした合成写真を撮影してくれるスポットもありました。
さて、展覧会を鑑賞すると毎回お気に入り作品を見つけるのが楽しみなのですが、今回のお気に入りは作品番号52『ヒヒを肩に乗せ、ひざまずく男性の像』です。タイトルからして摩訶不思議な魅力満載。ヒヒを肩に乗せながらも、悟りを開いたかのような冷静な表情。惹きつけられずにはいられません。
古代エジプトの世界観では半人半獣の神々がたくさん登場します。その根底には、有機物・無機物にかかわらず周囲のあらゆるものに神性を見出すアニミズム信仰があり、どの宗教にも通底するといえる「畏敬」の概念について再認識させられます。また来世での復活を信じる死生観は、現世を肯定し、その延長線上に死後の世界を見るもので、「今度生まれ変わったら大谷翔平に…」なんてつい思ってしまう私の浅はかな現世否定を打ちのめしてくれます。
『古代エジプト展 天地創造の神話』は6/27(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(3人まで)。

2021.03.26

阪急うめだ本店 『マンガで世界を変えた男 手塚治虫のクリエーション』

今でこそ「マンガ」は世界に誇る日本文化の一つとして市民権を得ていますが、かつては「低俗なもの」と見られることも多くありました。私自身子どもの頃は、親に見つからないようにコソッとマンガを読んでいた記憶があります。そんなマンガの社会的地位を押し上げた最大の功労者と言えるのが手塚治虫ではないでしょうか。本展では、楽しく気楽に読めるものでありながら、壮大な世界観や深淵なメッセージ性を備えた手塚マンガの神髄に触れられます。改めてその作品の普遍性は、21世紀になろうと令和になろうと揺るがないと確信しました。
手塚治虫×琳派(豊和堂)や手塚治虫×西口司郎といった現代アートとのコラボも興味深く鑑賞しました。お気に入りは西口司郎『火の鳥』です。同じタイトルで2作品が並べて展示されていたのですが、どちらも宇宙、悠久の時、輪廻、生命といった『火の鳥』のテーマが見事に表現されていました。
『手塚治虫のクリエーション』は4/5(月)まで開催。朝日友の会会員証の提示で無料になります(1人)。

入口横ガラスの「漫画は〇〇である」というメッセージにも注目

手塚作品にはたくさんの魅力的なキャラクターが登場します

2021.02.26

ヨドコウ迎賓館

ヨドコウ迎賓館 車寄せ

2階応接室

芦屋にある、ヨドコウ迎賓館。国の重要文化財の指定を受けているこのヨドコウ迎賓館は、20世紀アメリカ合衆国が生んだ建築の巨匠、フランク・ロイド・ライトが灘の酒造家8代目 山邑太左衛門の依頼を受けて設計したものです。幾何学的な彫刻を施した大谷石、マホガニーの複雑な木組み装飾や植物の葉をモチーフにした飾り銅板など、ライト建築の特徴を見ることができます。また屋上のバルコニーからは六甲の山並み、市街地や大阪湾を眺望できます。
この時期は雛人形展を開催中。建築主の山邑太左衛門氏の長女、雛子さんの誕生を祝って京都の老舗「丸平大木人形店」に依頼し制作されたものです。雛人形の、120年も経っているものとは思えない美しさは保存の良さがうかがえ、優雅な顔立、豪華な衣装、細部にこだわった調度品など、時代を超えた美しさをもつ人形群は見事です。
雛人形は写真撮影禁止なのでお見せできないのが残念ですが、来場予約制で4月4日まで開催しています。

2021.02.19

逸翁美術館 『花のある茶道具』

小林一三記念館 長屋門(登録有形文化財)

小林一三記念館 雅俗山荘(登録有形文化財)

花はそこにあるだけで心を浮き立たせてくれるものの、その存在感故に、ともすれば「わび」と「さび」が重んじられる茶道の世界観を壊してしまうおそれがあります。本展に展示されていた茶道具には、心を落ち着かせる空間の邪魔をせず、それでいて四季の移ろいを感じさせてくれる花々が表現されていました。
叶うものならばお持ち帰りしたいと思ったのは、尾形乾山『菊絵茶碗』と近藤道恵『桜蒔絵嵯峨棗写茶器』。チラシとポスターにも使われている作品です。『菊絵茶碗』は、その大きさといい、柔らかなラインといい、しっくりと手に馴染みそうなフォルムがたまりません。車のキャッチコピーにもありますが、これぞ正に「ちょうどいい」。素朴な花の図柄も、この作品の心地良い「馴染み感」を助長しているように感じられます。『桜蒔絵嵯峨棗写茶器』は、流麗なしだれ桜の線が茶器の形と見事に調和していて、華やかでありながらしっとりとした美しさが心に残りました。
97番『扇面白藤花図』と98番『藤花図』もまた興味深かったです。どちらも藤の花をモチーフにしており、『扇面白藤花図』は尾形光琳、『藤花図』は円山応挙の長子である円山応瑞の作品です。背中合わせに展示されているので、比較しながら97→98→97→98…と何往復もしてしまいました。
『花のある茶道具』の後は、逸翁美術館から徒歩数分のところにある小林一三記念館へ。こちらも見応えたっぷりで、予定時間をオーバーしながら、まだ足りないと未練を残しつつ次の予定に向かいました。別の展覧会のときに改めてじっくりと鑑賞したいと思います。
『花のある茶道具』は3/14(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(3人まで)。

2021.02.09

中之島香雪美術館 『源氏物語の絵画 ー伝土佐光信「源氏系図」をめぐって』

『源氏物語』、1000年を超える長きに渡って読み継がれている、言わずと知れた偉大なる古の大河ロマンです。
香雪美術館が所蔵する「源氏系図」は、出光美術館と天理図書館の『源氏物語』写本に連なる作品と考えられています。なぜ、「連なる」といえるのか。本展の「二 源氏系図をめぐって」で解説されています。これに気付いた人スゴイな、と感心。
さて、今回のお気に入り作品は、渡辺広輝『源氏物語 若紫・紅葉賀図』です。墨画の掛け軸なのですが、何とも精緻で美しい作品。墨画なので当然墨一色かと思いきや、僅かに朱や金泥が使われていて、その控え目で繊細な様子は飽くことなくいつまでも観ていられます。
『源氏物語』の五十四帖では、私は『野分』が特に好きなのですが、『野分』を描いた作品も2点ありました。お気に入りの場面がどのように描かれているのかを見るのも楽しみの一つです。出品リストには『源氏物語』五十四帖のあらすじと出品されている作品番号が載っているので、物語の展開を確認しながら、鑑賞できます。
『源氏物語の絵画―伝土佐光信「源氏系図」をめぐって』は3/14(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(2人まで)。

ただ華麗なだけではなく人生の栄枯盛衰が描かれています

2021.01.28

京都国立近代美術館 『分離派建築会100年 建築は芸術か?』

京都国立近代美術館出入口

展覧会オリジナルグッズ

「建築は芸術である」と宣言した分離派建築会。この言葉だけを表層的に捉えると、合理性に重きを置いていないように感じられますが、本展を鑑賞すると、決してそのような意味ではないことがよくわかります。
分離派建築会の面々が手掛けた卒業設計の題材は、「納骨堂」(石本喜久治)、「屠場」(森田慶一)など、「生」と「死」に向き合う生々しい現場。「職工長屋」(矢田茂)もまた、実利最優先で造られるべき建築物だと言えます。
また、結成から3年後に発生した関東大震災を経て、巨大化する都市計画の中で彼らがいかにして時代の要請に応えてきたのか、展示順を追って観ていくことで、分離派建築会が目指したものの輪郭が徐々に迫ってきます。
最後に、『建築史』(市ヶ谷出版社)より、近代建築の礎を築いたオットー・ワーグナーについての記述を引用して紹介します。
「ウイーンのオット=ワグナーは、1895年に『現代建築』という書物を著わし、その中で新しい建築を生み出す設計の原理として、次の4項目をあげた。
1)    目的を正確にとらえて、これを完全に満足させる。
2)    材料の適当な選択。
3)    簡単にして経済的な構造。
4)    以上を考慮したうえで、きわめて自然に成立する形態。」
~略~
「ワグナーの主張は、建築の合理性を強調するあまり芸術的追及を否定しているかのような印象を与えるが、その真意は、建築が踏み外してはならない基本原則を確認し、その上に立った芸術的追及を主張したものであった。」
『分離派建築会100年 建築は芸術か?』は3/7(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(3人まで)。
引用元:藤岡通夫・渡辺保忠・桐敷真次郎・平井聖『建築史』(市ヶ谷出版社、1967年発行)

2020.12.16

にじいろのさかな原画展 ~マーカス・フィスターの世界~

神戸ファッション美術館

にじいろのさかなCG映像①

にじいろのさかなCG映像②

神戸ファッション美術館で開催されている「にじいろのさかな原画展」に行ってきました。
青い海の中を美しいうろこを持つ魚「にじうお」と仲間たちとの交流を描いた絵本「にじいろのさかな」シリーズ。
友情や愛情、思いやりなどのメッセージが多くの親子の心をつかみ、世界で大ベストセラーになりました。
グラフィック・デザイナーである作家マーカス・フィスターによる愛らしい画風、日本では詩人・谷川俊太郎さんの名訳で親しまれています。
今回は「にじいろのさかな」シリーズの原画を中心に、マーカス・フィスターの絵本原画や絵本のコンテなどが集められ、印刷物では感じとれない、原画が放つ魅力に触れることができました。またCG映像を使った演出により、絵本の世界を体感できるコーナーもあり、その中に入ると自分自身が「にじいろのさかな」の世界へと足を踏み入れたような錯覚にとらわれます。撮影してきた画像ではその臨場感がいまひとつ伝わらないかもしれないですが・・・
「にじいろのさかな原画展」は1/17(日)まで開催。
朝日友の会会員証提示で一般のみ団体料金に割引になります(4人)。

2020.12.02

大阪市立美術館 特別展『天平礼賛』

大阪市立博物館で開催中の特別展『天平礼賛』に行ってきました。天王寺の新名所“てんしば”の先にある西洋風建築の館内は、大理石に覆われた壁や床、シャンデリアの輝き…ホールに入るなり別世界に引き込まれます。
“天平美術は日本美術の古典”とのコピーの通り、絵画のほか彫刻や書物、仏像など幅広い展示物に圧倒されました。絹や麻に描かれた美しいデザインに魅了される中、お気に入りは奈良時代の「蓮華文軒丸瓦」(8世紀)。円を組み合わせハスに見立てた地味で単純な文様ですが、シールにして自分の文具やスマホケースに貼りたくなるような、現代でも通じるデザイン性を感じました。販売してくれないかなー。
街にクリスマスキャロルが流れるこの頃、和の世界を存分に堪能しました。
※同展は12/13(日)まで開催。朝日友の会会員証提示で200円引になります(1人)。

"てんしば"からは通天閣が見えます

建物は登録有形文化財です

2020.11.25

聖徳太子 時空をつなぐものがたり

聖徳太子「時空をつなぐものがたり」

クリスマスツリー

現在、香雪美術館で開催されている「聖徳太子 時空をつなぐものがたり」。
時とともに変貌を遂げる太子の伝記やゆかりの作品が展示されています。香雪美術館が所蔵する作品の修理もクローズアップされ、「聖徳太子像」と「聖徳太子絵伝」の修理が完成したのを記念した特別展です。
「聖徳太子 時空をつなぐものがたり」は12/13(日)まで開催。朝日友の会会員証提示で一般のみ団体料金に割引になります(2人)。
今の時期は中之島香雪美術館のあるフェスティバルタワーウエスト1階には、3階まで続く長いエスカレーター脇にクリスマスツリーが飾られています。

2020.11.11

京都文化博物館 特別展『舞妓モダン』

京都文化博物館別館(重要文化財)

「鉄板こがめ」店長兼料理長の緒方さん

現在開催中の京都文化博物館『舞妓モダン』を鑑賞してきました。烏丸御池5番出口から出てすぐの三条通りを歩いて数分。三条通り沿いに出入口があるのは旧日本銀行京都支店(重要文化財)の別館の方です。辰野金吾も設計に携わった別館を抜けて、本館に入ります。まずは4階から。色とりどりの着物に身を包んだ、時にあどけなく時に妖艶に描かれた舞妓たちが次々と姿を見せてくれます。髪型、化粧、着物の着付け方、立ち居振る舞い…その独特の様式美が多くの画家たちの創作意欲を刺激してきたことが伺えます。文化史的観点からも興味深い作品がたくさんありました。今回のお気に入りは、竹久夢二と野長瀬晩花の合作、『京女百態』という絵巻物です。留置場に入っている女性が赤ん坊を抱いていたり、島原道中の太夫をオペラグラスで眺めている人がいたり、面白い!ポスターやチラシにも使われている北野恒富『戯れ』も、手触りが伝わってきそうな着物の絞りの質感が素晴らしかったです。
鑑賞後は、高倉通りを1分ほど北上したところにある「鉄板こがめ」へ。京風のだしの効いたお料理はどれも絶品です。お酒も好みに応じて、セレクトしてくれます。調理した状態で出してくれるので、油が服にはねる心配もありません。文博鑑賞後のお食事に是非おススメします。
『舞妓モダン』は11/29(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(6人まで)。

2020.11.09

西宮市大谷記念美術館「今竹七郎展」

今竹七郎展

今竹七郎デザインのお馴染み商品

西宮市大谷記念美術館で開催されている「今竹七郎展」に行ってきました。
今竹七郎という名前は知らなくても、輪ゴム「オーバンド」の黄色と茶色のパッケージ、メンソレータムのナースなど、みなさんどこかで一度は見たことがあるのではないでしょうか。これらをデザインした今竹七郎は神戸市に生まれ、戦中から94歳で亡くなるまで西宮市に居住していました。没後20年の今年、大谷記念美術館が所蔵する原画や当時のデパート広告や企業広告、商品パッケージなど多数展示されていて、見ごたえ充分な展覧会でした。
鑑賞後は館内のカフェでお庭を眺めながら、ほっと一息Teatime。穏やかな秋の休日を楽しみました。
「今竹七郎展」は12/6(日)まで開催。朝日友の会会員証提示で一般のみ1人20%割引になります。

2020.10.23

天理大学附属 天理参考館で「再発見」された江戸期の瀬戸内屏風を公開!

天理大学附属 天理参考館 外観

アサヒメイト11月号でご案内している通り、この度、天理大学附属天理参考館と新たに提携しました。その天理参考館にて開催中の特別展「大航海時代へ―マルコ・ポーロが開いた世界―」(10/2112/14)で、『瀬戸内海西海(さいかい)航路図屏風』が展示されています。この屏風は、60年余り行方がわからなくなっていたものが、大学側の調査で再発見されたそうです。行方不明の間、研究資料としては京都国立博物館所蔵の模写本が使用されていましたが、その原本とのこと。美しい金箔に彩られた全長約6メートルの屏風は、貴重な資料であると同時に、美術品としての鑑賞にも耐える迫力があります。私は作家では飯嶋和一が好きなのですが、まさに『黄金旅風』の世界に誘ってくれそうな作品です。
朝日友の会会員証の提示で、100円割引(1人)で入館していただけます。
(参考:朝日新聞大阪版夕刊20201014日4版9面)

2020.10.19

「美術館めぐり」バスツアー『足立美術館で日本画のアートと庭園を』

足立美術館の枯山水庭

雄大な大山

今月は、昨年10月の『豊田市美術館でクリムト作品の魅力に触れる』から約1年ぶりに「美術館めぐり」バスツアーを実施することができました。行先は島根県安来市の「足立美術館」。開館50周年を記念して「日本画ベストアーティスト10」を開催中でした。
足立美術館に先立って、まずは腹ごしらえということで、米子の「食留芽(グルメ)」で昼食を。女将さんが美術好きの方で、店内には梅原龍三郎のラフ画が飾られており、思わぬところで美術鑑賞のウォーミングアップ。
足立美術館はもはや説明不要の有名美術館ですが、やはり生で見る庭園は格別でした。あの奥行きと立体感は二次元の写真や画像では味わえません。桂離宮が微に入り細を穿つ美だとすれば、足立美術館は近寄り難い程の圧倒的な造形美という印象です。
開催中の「日本画ベストアーティスト10」は、横山大観を始め、竹内栖鳳、安田靫彦、上村松園、橋本関雪など、オールスターの作品がズラリと勢揃い。数十センチほどの位置から細部を観察したり、少し距離を取って全体を眺めたり、連作をまとめて視界に入れたり、あの手この手で鑑賞できました。ぎっしりと人が密集していた昨年までではこうはいかなかったでしょう。私は美術鑑賞をする際、「どれでも好きな作品をあげるよ」と言われたら何を選ぶかなとよく考えるのですが、今回のお気に入りは横山大観『晩秋』です。シマリスと柿が描かれたこの作品の、渋くも愛らしい二面性に魅了されました。
今年は魯山人館も新たにオープンし、行って良かったと思えること間違いなしです。

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