スタッフブログ
寺社
2023.06.21
當麻寺
日本最古の梵鐘(国宝)と
石燈籠(重要文化財)
奥院 浄土庭園
二河白道の庭
(足立美術館の日本庭園と同じ
中根金作による作庭)
奈良県葛城市にある當麻寺(たいまでら)に行ってきました。由緒ある古刹で、平重衡による南都焼き討ちで講堂が全焼し、金堂が大破する被害に遭いながらも、難を免れた三重塔、日本最古の梵鐘(※)や石燈籠などが現存しています。ご本尊は、時の右大臣藤原豊成の娘として生まれた中将姫が蓮糸で織り上げた當麻曼荼羅。中将姫にまつわるエピソードはどれも心打たれるもので、その清廉な魂に真摯な気持ちで手を合わせました。
中之坊、伽藍三堂、奥院とたくさんの見所があるのですが、中之坊と奥院で朝日友の会クラブオフの特典を活用できます!中之坊では写仏体験付き拝観が大人100円引き、小人50円引きに(申込№7023479)、奥院では浄土庭園の入山料が大人100円引きになります(申込№7023478)。スマホクーポンは、いざ提示する段になると焦ってしまって苦手という方もいらっしゃるかと思います。そんな方には、朝日友の会クラブオフアプリへのお気に入り登録をおススメします。朝日友の会アプリとは別なので別途ダウンロードが必要ですが、一度ダウンロードしてしまうと、あとはポンポンとタップするだけです。特典検索も申込№を活用すれば、数字を入力するだけなので簡単ですよ。
※製作年が明らかなものとしては、京都・妙心寺と福岡・観世音寺の梵鐘が最古(698年)だが、當麻寺の梵鐘は、銘はないものの680年代に作られたと考えられている。
2023.04.27
ふじまつり
右下は長慶寺のニッコリ布袋様
この日は風が強く、躍動感溢れる藤でした
南大阪の2ヶ所のふじまつりに行ってきました。まずは、熊野街道信達宿(しんだちじゅく)のふじまつり。「平成の花咲か爺さん」こと故・梶本氏が丹念に育てた野田藤が、その後、地元の藤保存会によって引き継がれ、今も4万以上の花房が梶本家を彩ります。今年は開花が早かったので、ピークを過ぎていましたが、それでも花の薄紫と葉の黄緑が重なってわさわさと戯れる様は圧巻でした。ご近所では、信達宿本陣跡の角谷(つのや)家の特別公開も見学することができました。江戸時代の参勤交代の様子を窺い知ることができる資料や家宝として大切にされている狩野探幽の掛け軸など、見ごたえたっぷりでした。
もう1ヶ所は、奈加美神社のふじまつり。こちらでは白藤も見ることができました。清楚で可愛らしく紫の藤とはまた違った魅力があります。社殿の朱色と藤の競演も見事でした。
やれ桜だのネモフィラだの藤だのと、慌ただしいながらもやっぱり心満たしてくれる花々。
世の中に たえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし 在原業平「古今和歌集」
(この世の中に桜がまったくなかったならば、春の人の心はのどかでいられるだろうに)
ええ、業平様。全く以てその通りでございます。
2022.06.28
黄檗宗大本山 萬福寺
今、旬のインゲン豆。茹でても煮ても炒めても美味しい万能野菜です。このインゲン豆を日本に持ち込み、その名前の由来となったのが、黄檗宗の開祖である隠元禅師です。
黄檗宗の大本山、萬福寺は明朝様式の伽藍配置で、創建当時の姿をそのままに留める貴重な建造物です。菱形の平石が直線に並ぶ参道、屋根瓦の両端には鯱ではなく摩伽羅(マカラ)、卍くずしの勾欄、木魚の原形といわれる開梛(かいぱん)など、随所に中国風の意匠が見られ、独特の雰囲気が味わえます。回廊にはたくさんの風鈴が吊るされており、涼やかな音色を奏でていました。修行中の雲水さんたちによる丁寧な手入れの賜物か、広い境内は隅々までスッキリと綺麗に保たれています。
萬福寺で異国情緒に浸った後は、中村藤吉本店で生茶ゼリィを。「花より団子」ならぬ「花も団子も」美味しくいただきました。
法堂前の勾欄は卍くずしの模様
時刻を報せる開梛(かいぱん)
生茶ゼリィ
2022.05.31
救馬渓観音
和歌山の救馬渓観音(すくまだにかんのん)に行ってきました。いずれ自力で行くのが難しくなるだろうと思い、近年は敢えて階段や急坂の多い、高い所にある寺社仏閣を選んで行くようにしているのですが、救馬渓観音もなかなかの難所でした。
「救馬渓観音」という名前は、小栗判官が妻の照手姫と湯治に向かう途上、突然馬が病にかかり動けなくなってしまい当寺で祈願したところ、たちまち愛馬が快癒したという伝説に由来します。
広大な境内には厄除階段、開運・厄除の鐘、四国八十八ヶ所の御砂踏霊場、おためし地蔵様、あじさい曼荼羅園(6月から開園)など、お堂以外にも様々なスポットがあり、各種ミッションを遂行する感覚で楽しめます。おためし地蔵様とは、五尊並んでいるお地蔵様の内、願いを込めて好きなお地蔵様を持ち上げて、軽く感じれば願いが叶い、重く感じればもう少し努力するようにと教えてくださるというものです。説明書きを読んでから挑んだので、これくらい軽い軽いという気持ちで持ち上げたのですが、やっぱり重かったです。😫まだまだ精進が足りないということですね。
開運・厄除の鐘
20秒以上あけて打たないと
火事の合図になってしまうそうです
(ピーク前の)あじさい曼荼羅園
山上展望台からの絶景
2021.03.16
柳谷観音 楊谷寺
長岡京にある楊谷寺(ようこくじ)に行ってきました。眼病平癒の祈願所として知られており、紫陽花や紅葉の名所でもあります。近年では、美しい「花手水」でも人気を集めています。このような所謂「インスタ映え」スポットでは、あまりにも写真写りを意識しすぎて、せっかくの落ち着いた雰囲気を壊してしまっているところも見受けられますが、こちらの楊谷寺は、あくまで厳かな趣の中に、そこだけがパッと華やかさを醸し出しているという具合で、周囲との調和を乱すというものではありませんでした。
奥之院に続く廊下の途中には水琴窟(楊谷寺では「心琴窟」と命名)があります。地中に響く水滴の音に耳を澄ますと、スーッと心も澄んでいくようで、心が洗われるってこういうことなんだなと柄にもなく実感しました。
楊谷寺の後は、長岡京天満宮へ。梅はそろそろ終わりかなと思っていましたが、まだきれいに残っている木もあり、こちらも十分堪能できました。
出かける際は、なるべく「密」を避けられる場所や時間を選んで行く日々ですが、最盛期をあえて外すのも、また新たな発見があって楽しめるものですね。
花手水(楊谷寺)
奥之院(楊谷寺)
梅(長岡天満宮)
2021.02.05
コロナ禍で購入したもの
裏面には伊勢神宮の紋の焼印があります
今月下旬に会員のみなさまのお手元に届くアサヒメイト3月号のアスク通販では、「新しい生活様式」に備える商品をご紹介しています。1日の大半、マスクをして過ごす生活にも大分慣れてきましたが、みなさまは「新しい生活様式」への備えとして、どのような物を購入されましたか?
私が最近買ったのは、「マイ柄杓」。寺社・仏閣での参拝前のお清めに使うアレです。最近は手水舎が閉鎖されているところもありますが、閉鎖されずとも柄杓が撤去されているところが多いです。いずれ復活しても自分専用のもの持っておく方が安心できると思い購入しました。
お墓参りに使う実用的な柄杓だと数百円でもありますが、茶道具の柄杓だと1万円くらいする高価なものもあり、同じ柄杓といっても様々です。注目は、伊勢神宮の神宮会館が販売している柄杓。神宮御造営用材残材を用いて作られたものです。御造営用材には優良なヒノキが選定されます。匂いを嗅ぐとヒノキのい~い香り。実際に神社の手水舎に置かれているものよりもコンパクトで軽く、持ち歩きするのに適したサイズ。税込1,000円となかなかのお手頃価格です。これから神社に参拝するときは、このマイ柄杓を手拭いと一緒に巾着に入れて持って行くことにします。
2020.10.13
第56回京都非公開文化財特別公開 東福寺 三門・法堂
東福寺三門からの眺望
ヨークシャーテリア・モンブラン?(絞りたてモンブラン)
本日は、9月某日に行ってきた東福寺をレポートします。アサヒメイト9~11月号で掲載した第56回京都非公開文化財特別公開です。東福寺といえば、通天橋からの紅葉が有名ですが、今回公開されている三門と法堂(はっとう)も非常に見応えがありました。
まずは三門から。内部の様子は、当時の鮮やかな彩色が窺い知れると同時に、600年の年月の重みをずっしりと感じました。文化財としての三門そのものだけでなく、三門からの景色がまた抜群なんです!高層ビルも電柱も見えない景色を楽しめます。階段はとても急なので、今の時期は特に手摺を掴むのを控えている方もいらっしゃるかと思いますが、ここは安全のためにもしっかりと手摺を掴んで昇り降りすることをお勧めします。
法堂で特に興味深かったのは、火災によって焼損してしまった大仏の左手です。この東福寺大仏は約15メートルあり、東大寺の廬舎那仏に匹敵する大きさだったそうです。確かに、大きな大きな左手は焼損前の立派なお姿が想像できるものでした。
東福寺の後は、ジェイアール京都伊勢丹サロンのマールブランシュへ。秋はやっぱり栗!くり!KURI!ということで、同サロン限定の「絞りたてモンブラン」を味わい、心もお腹も大満足の1日でした。(私は勝手に「ヨークシャーテリア・モンブラン」と呼んでいます。似てませんか?)。
- 1 / 1