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スタッフブログ

2022.10.25

10/16(日)及川浩治ピアノ・リサイタル「名曲の花束」

公演チラシとプログラム

今年の「名曲の花束」は、ロマン派の曲を集めた、「ガラ・コンサートのピアノ版」がコンセプト。歌曲やオーケストラ曲なども含むバラエティに富んだロマン派の名曲をピアノだけで表現するという試みです。1曲目『トロイメライ』の後にトーク。愛や癒しを表現する6度の音程に注意して聴いてみてください。例えば、『愛の夢』。タ~ラ~ン。プログラムは進み、荒々しい『荒野の狩』、これまた激しい『死の舞踏』で前半が終わ…あれ?一旦舞台袖にはけた及川さんが戻って来られて、「すみません。『愛の夢』を飛ばしてしまいました。」予定されていたプログラムでは『荒野の狩』と『死の舞踏』の間に『愛の夢』があったのですが、トークの際にワンフレーズ弾いたことにより、及川さんの中で『愛の夢』が終わったという感覚が残ったのでしょうか。これが飛んでしまったのです。でもすぐに切り替えて、場内は甘美なメロディーに包まれました。こんなちょっとしたハプニングはあったものの、ピアノが持つ多彩で奥深い表現力と「ピアノの魔術師」リストのとてつもない才能を実感できた充実したコンサートでした。アンコールはショパン『別れのワルツ』とノクターン第20番『遺作』。
公演終了後の及川さんの指には、なんと絆創膏が!トゥルルルルンッと指を滑らせるグリッサンドの時に怪我をされたそうです。「大丈夫、ピアノに血はつけませんでした。」なんておっしゃっていましたが、いやいや、ピアノも大事ですが、御身はもっと大事ですよ。

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