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2025.10.15
中之島香雪美術館 「ベルナール・ビュフェ」
ビュフェと玄庵のコラボ?!
本展の作品リストの裏表紙はビュフェの友人たちの人物相関図です。肌寒さを感じるほどに冷ややかな作風とは対照的に、ソフィア・ローレン、イヴ・サン=ローラン、ルイ・アームストロング、ジャン・コクトーといった華やかな顔ぶれが並んでいて面食らいます。勝手に熱狂し、そして勝手に突き放す。そんな世間を、熱狂と冷淡の渦中にいながらもビュフェは自身の作風のように冷ややかに見ていたのでしょうか。
個人的に好みだった作品は次の2点。
作品番号34-6 「私のサーカス」44点組のうち学者犬
作品番号53 ベル・イル島の崖
学者犬は、今くるよさんを彷彿とさせるようなAラインのワンピースを着ていながら、サルトルと言われても、フーコーと言われても、レヴィ・ストロースと言われても納得できそうな説得力に満ちた表情が印象的。「ベル・イル島の崖」は、ビュフェの他の作品とは異なる画風。崖に打ち付ける荒々しい波は音が聞こえてきそうな臨場感があり、遠方に見える山吹色の光にほのかな暖かみを感じました。
『ベルナール・ビュフェ 『線』に命を捧げた孤高の画家』は12/14(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(2人)。