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2022.05.12

中之島香雪美術館 『来迎~たいせつな人との別れのために』

平安時代に浄土信仰が広まった背景には、苦しい現世への諦念があったと考えられますが、確かに阿弥陀如来がたくさんの菩薩を引き連れて、お迎えに来てくれる様は神々しく、この世への惜別の思いを薄め、同時に極楽浄土への期待感を高めてくれます。
本展で特にお薦めしたいのは、まずは『二河白道図(にがびゃくどうず)』です。「二河白道」とは、極楽往生を願う心の比喩で、水の河は欲望や執着を、火の河は憎悪や憤怒を表しています。この二つの河の間に細い道(白道)があり、二河に表される煩悩を捨てて、阿弥陀や釈迦に励まされながら極楽に至るというものです。わかりやすい図解のような構成になっており、作品番号24から27まで並んでいる4点の細部を比較しながら鑑賞することができます。
次に作品番号32『阿弥陀如来立像』。この阿弥陀様は、全長1mほどですが、ガラスケースの中にお立ちになられているので、ケースの高さも含めると2mくらいになるでしょうか。この高さが絶妙で、正面に立って見上げるとバッチリ目が合います!阿弥陀様とジーッと見つめ合ってしまいました。こちらはマスク越しですがニコッと笑ってみると、心なしか阿弥陀様もニッと笑ってくれたような…大丈夫です。気は確かです。
そしてもう1点。作品番号42『戯画図巻』です。こちらは単純に題材が面白い!日蓮と法然が腕相撲をしています。勝負の行方やいかに?!
『来迎~たいせつな人との別れのために』は5/22(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(2人まで)。

チラシと作品リスト

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