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2022.09.30
「美術館めぐり」バスツアー「倉敷美観地区と大原美術館を満喫」
台風一過の9月21日、美術館めぐりバスツアーに同行しました。目的地は、岡山県倉敷市にある美観地区。参加者の皆さんは口々に「久しぶりに来た」とおっしゃっていましたが、私も学生時代に訪れてから数十年が経ちます。
大原美術館は、実業家の大原孫三郎が支援した画家・児島虎次郎(1881〜1929)の作品と、彼が海外で収集した西洋絵画や東洋美術のコレクションで有名です。私もかつてエル・グレコやモネ、ゴーギャン、ピサロらの作品に感銘を受けたことを覚えています。
今回再訪して、一番心ひかれたのは児島虎次郎の作品でした。会場入口にあった「和服を着たベルギーの少女」と、3枚の連作「朝顔」。児島は1908年、フランスで印象派が主流だった時代に渡仏します。しばらくしてベルギーへ移動し、ベルギー印象派の画家エミール・クラウスに出会って師と仰ぎ、和服を着た異国の少女たちを描きました。「朝顔」は帰国後に結婚し、手がけた大きな作品。浴衣姿の夫人でしょうか、背丈以上ある棚に手を伸ばして朝顔の世話をしています。柔らかな光を背に、浴衣は風をはらみ、穏やかでやさしい空気に包まれていています。どの作品も幸福感にあふれていて、画家の深い愛情を感じました。
何年か先に再び訪れたら、また違う出会いがあるかもしれない。そんな楽しみを胸に美術館を後にしました。
美観地区・白壁の蔵屋敷とショップやカフェが並ぶ
神殿のような大原美術館正面入口
美術館の庭にはモネ邸から株分けされた睡蓮も