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2021.12.09

「美術館めぐり」バスツアー 「和久傳ノ森で『安野光雅展』鑑賞とランチ」

京丹後の土地に合った樹木で森が再生されたそうです

和久傳特製ランチの前菜

この「美術館めぐり」バスツアーを始めた当初のコンセプトの一つとして、アクセスが悪くて個人ではなかなか行きづらい美術館にバスツアーで行っていただくというものがありました。今回の行先である和久傳ノ森はまさに、そのコンセプト通りの、個人では行きにくいところにあります。
和久傳ノ森の前に、まずは「丹後ちりめん歴史館」へ。日本一の絹織物生産地である丹後地方で1300年もの歴史をもつ丹後ちりめん。その繊細な肌触りの絹に触れました。特に模様の入ったジャガード織の白い絹地の美しさは格別です。また、繭から抽出されるセリシンというアミノ酸タンパク質が人間の肌に含まれる成分に極めて近く、美肌効果があるそうで、セリシンを使った化粧品や手袋なども販売されていました。
次はいよいよ和久傳ノ森。安野光雅館では、『安野光雅追悼展 イギリスの村』が開催中でした。どれもこれも優しいタッチで心癒される作品ばかりですが、特に気に入ったのは、『ヨークシャーの丘』と『ネス湖畔の館』。「ヨークシャー」といえば、まず思い浮かぶのが、エミリー・ブロンテ作『嵐が丘』。キャサリンとヒースクリフの激しい愛を象徴するような厳しい自然の荒野が広がっているイメージです。安野さんの作品では、豊かな緑が広がる穏やかな風景が描かれていますが、波打つ丘の隆起が『嵐が丘』の世界を連想させます。『ネス湖畔の館』は、草木の緑色と建築物の茶色が中心となる本展の作品の中にあって、ヒンヤリとした静謐な空気感を醸し出すネス湖の水が目を引きました。
最後は、道中で天橋立の絶景を鑑賞しながら、「元伊勢」と言われる歴史をもつ籠(この)神社へ。京都市内とは異なる、日本海側の京都の奥深い魅力に触れた一日でした。

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