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スタッフブログ

2021.08.13

京都市京セラ美術館「フランソワ・ポンポン展」

会場入口

小ぶりのシロクマは撮影OK

「アサヒメイト」のリニューアル作業に追われるスタッフHです。先日、京都市京セラ美術館で開催中の「フランソワ・ポンポン展」へ行ってきました。「ポンポン?人の名前?」とよく聞かれますが、19世紀末から20世紀にかけてフランスで活躍した彫刻家です。オルセー美術館にある大きなシロクマの像が有名で、雑誌やグッズなどで見たことがある人も多いと思います。
作品の魅力は、シンプルで洗練されたフォルム。作家の迷いのなさと信念を感じますが、それまで苦労も多かったようです。若い頃からロダンの工房で働き、人物像での研鑽を重ねます。しかし思うように世間から評価されず、動物彫刻家の道へ。サロンに出品した2.5mの石膏のシロクマが絶賛されたのは、67歳の時でした。ポンポンは当時珍しかったパリの動物園に足しげく通い、シロクマやヒョウの脚やしっぽ、そして歩く時の頭の傾きを何度も確認し、何年もかけて作品の細部を修正したそうです。
そこまで動きにこだわったポンポンですが、多くの作品に残した鳥たちはみんな羽を休めています。羽毛がなく、全体の骨格があるのみ。批評家の「毛や羽のない動物彫刻だ」という皮肉に対して、羽をむしられて駆け回る雄鶏のデッサンで返しました(カッコいい!)。実際に羽はなくても、丸みを帯びたフォルムからは、柔らかい羽毛や温もりを感じるから不思議です。
展覧会は9月5日まで。朝日友の会会員証の提示で団体割引(3人まで)。

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