スタッフブログ
2021年02月
2021.02.26
ヨドコウ迎賓館
ヨドコウ迎賓館 車寄せ
2階応接室
芦屋にある、ヨドコウ迎賓館。国の重要文化財の指定を受けているこのヨドコウ迎賓館は、20世紀アメリカ合衆国が生んだ建築の巨匠、フランク・ロイド・ライトが灘の酒造家8代目 山邑太左衛門の依頼を受けて設計したものです。幾何学的な彫刻を施した大谷石、マホガニーの複雑な木組み装飾や植物の葉をモチーフにした飾り銅板など、ライト建築の特徴を見ることができます。また屋上のバルコニーからは六甲の山並み、市街地や大阪湾を眺望できます。
この時期は雛人形展を開催中。建築主の山邑太左衛門氏の長女、雛子さんの誕生を祝って京都の老舗「丸平大木人形店」に依頼し制作されたものです。雛人形の、120年も経っているものとは思えない美しさは保存の良さがうかがえ、優雅な顔立、豪華な衣装、細部にこだわった調度品など、時代を超えた美しさをもつ人形群は見事です。
雛人形は写真撮影禁止なのでお見せできないのが残念ですが、来場予約制で4月4日まで開催しています。
2021.02.24
2/20(土) 中之島プレミアムコンサート&ワークショップ~ウクレレ世界1位の調べ~ 第1部
本番前のステージ
コンサートのセットリスト
当初、リアルとオンライン配信の両方での開催を予定していましたが、緊急事態宣言の延長を受け、オンライン配信のみの開催となりました。講師はプロウクレレ奏者の鈴木智貴さんです。第1部ワークショップの練習曲は『聖者の行進』。まずは初心者向けと中上級者向け2パターンの模範演奏で、アレンジを確認。コードの押え方を具体的な注意事項を交えて解説してくれました。伴奏のストロークでは手首の力を抜いて柔らかく軽快に。更にスウィングのリズムの取り方、上級者向けにはバトキン奏法まで。
参加者の皆さまからも演奏法についての具体的な質問がたくさんチャットで投稿されました。その一つ一つに鈴木さんが「例えばこんな感じで」と、時には実演付きで答えてくださり、「なるほど~!」と皆さま納得。タイで開催されたRibbee's(リビーズ) World Ukulele Championship 2016でグランプリを受賞し世界1位を獲得された鈴木さんから、直に色々なコツを伝授していただき、質問にその場で答えていただくという1時間は、参加された方々には特別な体験だったのではないでしょうか。
ウクレレを手元に準備していただいて指導を受けながら実際に練習するというワークショップですが、ウクレレの心得が全くなくても感心しきりで、軽やかな音を耳にしているだけでも、楽しい気分になりました。第2部のコンサートについては、アサヒメイト4月号に同封する「コバンザメイトvol.7」でレポートします。お楽しみに!
3月からは鈴木さんが全国12カ所を周るツアーがスタートします。ツアーやCDについての詳細はこちら↓。
鈴木智貴さんオフィシャルホームページ
2021.02.19
逸翁美術館 『花のある茶道具』
小林一三記念館 長屋門(登録有形文化財)
小林一三記念館 雅俗山荘(登録有形文化財)
花はそこにあるだけで心を浮き立たせてくれるものの、その存在感故に、ともすれば「わび」と「さび」が重んじられる茶道の世界観を壊してしまうおそれがあります。本展に展示されていた茶道具には、心を落ち着かせる空間の邪魔をせず、それでいて四季の移ろいを感じさせてくれる花々が表現されていました。
叶うものならばお持ち帰りしたいと思ったのは、尾形乾山『菊絵茶碗』と近藤道恵『桜蒔絵嵯峨棗写茶器』。チラシとポスターにも使われている作品です。『菊絵茶碗』は、その大きさといい、柔らかなラインといい、しっくりと手に馴染みそうなフォルムがたまりません。車のキャッチコピーにもありますが、これぞ正に「ちょうどいい」。素朴な花の図柄も、この作品の心地良い「馴染み感」を助長しているように感じられます。『桜蒔絵嵯峨棗写茶器』は、流麗なしだれ桜の線が茶器の形と見事に調和していて、華やかでありながらしっとりとした美しさが心に残りました。
97番『扇面白藤花図』と98番『藤花図』もまた興味深かったです。どちらも藤の花をモチーフにしており、『扇面白藤花図』は尾形光琳、『藤花図』は円山応挙の長子である円山応瑞の作品です。背中合わせに展示されているので、比較しながら97→98→97→98…と何往復もしてしまいました。
『花のある茶道具』の後は、逸翁美術館から徒歩数分のところにある小林一三記念館へ。こちらも見応えたっぷりで、予定時間をオーバーしながら、まだ足りないと未練を残しつつ次の予定に向かいました。別の展覧会のときに改めてじっくりと鑑賞したいと思います。
『花のある茶道具』は3/14(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(3人まで)。
2021.02.16
2/14(日)三浦文彰 ヴァイオリン・リサイタル
公演のチラシとプログラム
この日のリサイタルは、2月11日から24日まで開催される全国ツアーの3日目でした。バレンタイン・デー当日ということで、ラヴェルの『ツィガーヌ』が加わった、大阪だけのスペシャル・プログラムです。ピアノは髙木竜馬さん。三浦さんと髙木さんはウィーンで名を馳せた?遊び仲間でもあるそうです。プライベートでも仲良しの二人だけあって、見事なコンビネーションは「さすが!」の一言。
そんな世界中から注目を浴びる一流の方の音楽について、ワタクシごときが技術的なことをとやかく言うのは恐れ多いのですが、1点だけ触れさせていただくと、三浦さんの音は高音が柔らかくまろやかに感じられたことが印象に残りました。ヴァイオリンでありながらチェロの音の長所をも併せ持っているようで、とても耳に心地良かったです。
アンコールはパラディス「シシリエンヌ」とプロコフィエフ「3つのオレンジの恋」より『行進曲』。最後は溌溂とした曲でピシッと気持ちよく終りました。
リハーサルでは、客席に届くホールの反響を考慮しつつ、細かな立ち位置の調整をされていた三浦さん。素晴らしい音のバレンタイン・プレゼントがどの客席にも届けられました。
2021.02.12
2/7(日)川井郁子 シンフォニック・バレンタインコンサート
公演のチラシとプログラム
「大人の情熱」というテーマで古今東西の名曲が並んだプログラム。『ラ・クンパルシータ』に始まり、ユベール・ジローの『パリの空の下』は、セピア色のパリの絵葉書を見ているような雰囲気たっぷりのシャンソン。2021年はアストル・ピアソラの生誕100年ということで、たくさん盛り込まれたピアソラのプログラムでは、ヴァイオリンの重音に奥行きがあって特に印象に残りました。ピアソラの後は打って変わって『男はつらいよ』。哀愁漂うメロディーはヴァイオリンとの相性バッチリです。
後半は、ヨハン・シュトラウス二世の『春の声』からスタート。ヘンデルメドレーは『水上の音楽』より『アラ・ホーンパイプ』と表彰式でお馴染みの『見よ、勇者は帰る』。次の『アルゼンチンよ泣かないで』は、エビータがアルゼンチンの人々にそっと囁きかけているような優しい響き。モンティの『チャルダッシュ』、ピアソラの『リベルタンゴ』は皆さんの息がピッタリで、ダイナミックな演奏。北村聡さんのバンドネオンが、調和の中に独特の「うねり」を生み出しているように感じました。
アンコールはこの日最終回が放映されたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」より、川井さんが演奏を担当された『麒麟紀行Ⅳ』。何と作曲者ジョン・グラムがこの日の編成に合せて編曲してくれたそうです。更にロドリーゴ(川井さん編曲)の『恋のアランフェス~レッド・ヴァイオリン』も。お節料理のように珠玉の作品がぎっしりと詰まった盛りだくさんのコンサートでした。
2021.02.09
中之島香雪美術館 『源氏物語の絵画 ー伝土佐光信「源氏系図」をめぐって』
『源氏物語』、1000年を超える長きに渡って読み継がれている、言わずと知れた偉大なる古の大河ロマンです。
香雪美術館が所蔵する「源氏系図」は、出光美術館と天理図書館の『源氏物語』写本に連なる作品と考えられています。なぜ、「連なる」といえるのか。本展の「二 源氏系図をめぐって」で解説されています。これに気付いた人スゴイな、と感心。
さて、今回のお気に入り作品は、渡辺広輝『源氏物語 若紫・紅葉賀図』です。墨画の掛け軸なのですが、何とも精緻で美しい作品。墨画なので当然墨一色かと思いきや、僅かに朱や金泥が使われていて、その控え目で繊細な様子は飽くことなくいつまでも観ていられます。
『源氏物語』の五十四帖では、私は『野分』が特に好きなのですが、『野分』を描いた作品も2点ありました。お気に入りの場面がどのように描かれているのかを見るのも楽しみの一つです。出品リストには『源氏物語』五十四帖のあらすじと出品されている作品番号が載っているので、物語の展開を確認しながら、鑑賞できます。
『源氏物語の絵画―伝土佐光信「源氏系図」をめぐって』は3/14(日)まで開催。朝日友の会会員証の提示で団体料金に割引になります(2人まで)。
ただ華麗なだけではなく人生の栄枯盛衰が描かれています
2021.02.05
コロナ禍で購入したもの
裏面には伊勢神宮の紋の焼印があります
今月下旬に会員のみなさまのお手元に届くアサヒメイト3月号のアスク通販では、「新しい生活様式」に備える商品をご紹介しています。1日の大半、マスクをして過ごす生活にも大分慣れてきましたが、みなさまは「新しい生活様式」への備えとして、どのような物を購入されましたか?
私が最近買ったのは、「マイ柄杓」。寺社・仏閣での参拝前のお清めに使うアレです。最近は手水舎が閉鎖されているところもありますが、閉鎖されずとも柄杓が撤去されているところが多いです。いずれ復活しても自分専用のもの持っておく方が安心できると思い購入しました。
お墓参りに使う実用的な柄杓だと数百円でもありますが、茶道具の柄杓だと1万円くらいする高価なものもあり、同じ柄杓といっても様々です。注目は、伊勢神宮の神宮会館が販売している柄杓。神宮御造営用材残材を用いて作られたものです。御造営用材には優良なヒノキが選定されます。匂いを嗅ぐとヒノキのい~い香り。実際に神社の手水舎に置かれているものよりもコンパクトで軽く、持ち歩きするのに適したサイズ。税込1,000円となかなかのお手頃価格です。これから神社に参拝するときは、このマイ柄杓を手拭いと一緒に巾着に入れて持って行くことにします。
2021.02.02
テリーヌ・チョコレート
どれも美味しそう😋
2月になりました。2月といえば、バレンタイン・デー。バレンタイン・デーといえば、チョコレート。ということで、今回は朝日友の会事務局スタッフの間で大人気のチョコレートをご紹介します。
そのチョコレートというのが、タイトルにしているテリーヌ・チョコレートなんです。「QUON chocolate」というブランドの商品で、近畿では大阪、神戸、京都、和歌山、長浜に店舗があります。
「テリーヌ」ならではのホワッとした食感が独特でクセになります。種類も豊富で、変わったところでは、「桜島小みかん茶」とか「熊本ジンジャーくるみ」とか。食べ応えがあって、見た目が華やかなのでプレゼントにも最適。お茶菓子の感覚で、1個か2個をお皿において、和菓子を食べるときに使う菓子切りで、コーヒーに添えて食べると優雅な気分を味わえます。ゴディバもヴィタメールもリンツもピエール・マルコリーニも大好きですが、地域に根差した素材を使ったテリーヌ・チョコレートを、今年は楽しみたいと思います。
https://quon-choco.com/
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